クルマというものは、登場時には華やかなリリースイベントやテレビCMで盛大に祝われるが、去り際は一部の例外を除き、いつの間にか静かに消えていく。しかし決して出来が悪かった訳じゃない。今回はそんなクルマ達を紹介していこう。
※本稿は2024年7月のものです
文:ベストカー編集部/写真:トヨタ、三菱、スズキ、ダイハツ ほか
初出:『ベストカー』2024年8月26日号
■実は30年選手だった! 三菱 RVR
1991年にRV系ワゴンとして登場。2代12年にわたって生産されたのち、2010年にコンパクトSUVとして復活。初期型とはほぼ別物に見えるほどのフェイスリフトなど、改良を重ねながら生産されていたが2024年4月、その歴史に二度目の幕をおろした。
欧州版のASXはルノー キャプチャーをベースに2023年にモデルチェンジしているが、日本向けのアナウンスはない。残されたエクリプスクロスとともに吉報を待ちたい。
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■海外ではまだ販売継続中だゾ スズキ イグニス
普通車サイズのコンパクトSUVであるイグニス。各所に歴代スズキ車の意匠を盛り込んだ力作だったが、ほぼ同期で身内のクロスビーに追いやられ、2024年2月にひっそりと日本向けの生産を終了した。インドを始めとした数か国でまだ販売中。
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■丸目デザインがめちゃ魅力的! ダイハツ ミラトコット
2023年末に生産を終了したミラトコット。ここで紹介する中で唯一、具体的な後継、代替車種が存在しない不憫なクルマだ。
しかし最近では珍しく「カワイイ」に振り過ぎず自然で優しい丸目デザインや、吉岡里帆さんが大人になったちびまる子ちゃんに扮したCMが印象的な意欲作だった。これからのダイハツとともに復活を期待したい一台だ。
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■BEVとなって帰ってくるかも? ルノー トゥインゴ
希少なリアエンジン搭載コンパクトカーのトゥインゴも2023年いっぱいで販売終了。しかし、ヨーロッパでは2025年にBEVとなった新型の発売が予告されている。日本導入の報せを楽しみに待とう。
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■250にバトンをつなぎ生産終了 トヨタ ランドクルーザープラド
1990年に70系ランドクルーザーをベースにした乗用車モデルとして発売。以降4代に渡りSUVラインナップを支え続けたプラドも2023年11月に生産を終了。2024年4月に発売された250シリーズにタスキをつないだ。
最終型も発売は2009年。モデルとしてもブランドとしても、長きにわたりトヨタを代表した偉大なクルマだ。
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■セダン冬の時代には抗えずか…トヨタ カムリ
1980年にセダン版セリカとして登場したカムリ。紆余曲折ありつつ日本でも2023年末まで販売されていた。日本市場ではマークII三兄弟の影に隠れながらも令和まで生き残ったが、三兄弟なき令和の時代はセダン冬の時代だった。
対照的に年間30万台近くを販売するアメリカで、これからも日本車代表として頑張ってほしい。
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■観音開きで遊び心がつまったMINI クラブマン
BMWミニのエステートモデルとして誕生したクラブマン。2代12年にわたりラインナップされていたが、つい先日発表されたSUVモデルのカントリーマンに吸収される形で2024年2月に生産を終了した。
設計の古さは否めなかったが、観音開きのリアハッチをはじめ各部に遊び心がつまった貴重な“ミニ”サイズワゴンだった。
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■そして……次に逝ってしまうのはどのクルマなのか
そしてまたクルマは消えていく。かつてのデミオ、MAZDA2も2024年9月にディーゼルモデルが生産を終了。登場時にはあれほど話題になった超小型BEVのC+podも2024年夏をめどに生産を終了する。
次に逝ってしまうのは、あなたが検討しているそのクルマや、悩んでいるあのクルマかもしれない……。
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