カローラシリーズ初のSUVとして、2020年7月にタイで発売開始となった、トヨタ「カローラクロス」。日本では2021年9月に発売が開始されました。
発売開始から3年、カローラシリーズ全体の販売台数の5割以上も占めるほど人気モデルに成長したカローラクロスですが、タイでは、マイナーチェンジとなったモデルが2024年2月に登場しており、日本市場向けのマイナーチェンジも近いものと考えられます。はたして、日本のカローラクロスはいつマイチェンとなるのか、またその内容は!?? タイでのマイチェンの内容とともに考えてみましょう。
文:吉川賢一/写真:TOYOTA
異次元のコスパの高さで、世界中で支持されているカローラクロス
広い室内空間と、都会的で上質な内外装デザインをもち、レジャーから街乗りまで幅広く対応できることが魅力のカローラクロス。全長4490mm、全幅1825mmというボディサイズは、大きすぎず小さすぎず、最小回転半径も5.2mと小回り性にも優れ(ヤリスクロスの5.3mよりもよい)、走行性能についても、他のカローラシリーズよりもワイドトレッドで安定感が高く、エアボリュームのある大径タイヤを装着したことで乗り心地までもよく、遮音もしっかり対策されていることで静粛性にも優れています。
日本仕様のパワートレインは、1.8L 直4エンジン+モーターのハイブリッドと、1.8L直4ダイナミックフォースエンジンの2種類で、ハイブリッドは、26.2km/L(WLTCモード)という低燃費を達成。これはミドルクラスSUVの中でトップベンチ。
これだけの内容をそろえながら、2021年のデビュー当時のハイブリッドG 2WD(最もベーシックなハイブリッドのグレード)の価格はなんと税込259万円(2024年10月現在は税込276万円)。最上級のハイブリッドZ 2WDであっても299万円(現在は325万円)と、カローラクロスはコスパの高さがもはや異次元。カローラシリーズらしい馴染みやすさもあいまって、冒頭でも触れたように、いまやカローラシリーズの販売台数の半分以上を占めるほど、広く支持されています。
カローラクロスの中古車をもっと見る ≫レクサスRXにも似たフロントグリルがかっこいい!!
そんなカローラクロスのマイナーチェンジとあっては、気になる人は多いはず。タイで登場した新型カローラクロスは、エクステリアでは、フロントグリルとフロントバンパーがハニカムメッシュ模様となったほか、新意匠のLEDプロジェクターヘッドライトやシーケンシャルLEDフロントウインカー、2トーンカラーの新アロイホイールが採用され、高級感より高まった印象。インテリアについても、ブラックと新色ダークローズのツートンカラーを用意。ラグジュアリーかつスポーティーさも感じられる配色となっています。
またオートブレーキホールド機能付電動パーキングブレーキや、12.3インチフルデジタルメーター、左右独立温度調整機能付きデュアルゾーンオートエアコンシステムなど、装備も充実。特にフロント周りの新デザインはかっこよく、日本市場への導入が待ち遠しく感じますよね。
日本では2025年3月ごろに実施か!??
もともとカローラクロスは、タイを皮切りに導入国を拡大していく計画と発表されていたモデル。発売開始のタイミングも、タイが2020年7月に発売となったのに対し、日本は2021年9月と、1年2ヶ月ほど遅れていました。そのため、日本仕様のカローラクロスのマイナーチェンジも、1年遅れの2025年3月には実施されるのではと思われます。
ただ、日本のトヨタは、タイのトヨタよりも、クロスオーバーSUVのラインアップが充実していることから、急いでマイナーチェンジをして商品力を維持する必要性が低いです。そのため、さらに1年先送りをして、パワートレイン改良などのビッグマイナーチェンジにまとめてくる、という可能性もあると筆者は考えています。
内容については、タイ仕様と同様になると思われますが、タイのカローラクロスはタイのトヨタ・モーター・タイランドで生産されていますが、日本向けは愛知県の高岡工場で生産されていますので、前期型と同様に、グリルやバンパーデザインは、日本向けではタイ仕様とは違うものになる可能性は大きいでしょう。タイ仕様がかっこよく進化しただけに、このまま導入してほしいと考える人も少なくないでしょうが、より日本人が好みそうな、豪華かつスタイリッシュなデザインへと、進化してくるのかもしれません。
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マイナーチェンジではさらに、タイで製造、東南アジアで販売されているカローラクロスGR SPORTの日本導入も期待したいところです。C-HRのGRスポーツがなくなったいま、ミドルクラス級のGRスポーツSUVに、新たな選択肢が登場してもおかしくはないでしょう。
国内トヨタのSUVラインアップの中で、とびぬけて売れているのがライズとヤリスクロス、そしてこのカローラクロスです。放っておいても売れ続けるカローラクロスに、どのような一手を打ってくるのか、トヨタの作戦が楽しみです。
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