岩手県内に特別支援学校は17校あり、それぞれの学校で農作物や工芸品など「製品作り」に取組んでいます。
手作りの製品を通し地元の高校生との交流を進めている奥州市の前沢明峰支援学校の取り組みをお伝えします。
前沢明峰支援学校の生徒
「木を削ったり木を切ったりすることが楽しい。やすりがけとかするのが大変です」
奥州市の前沢明峰支援学校には、知的に障害がある生徒や肢体不自由の生徒たちが通っています。
高等部の生徒は木工や陶芸など各班に分かれ、週に12時間製品作りをしています。
前沢明峰支援学校 小原光枝教諭
「モノを作ることを通してできるという自信をもっていく。社会に出ていくための基礎作りをする。仕事の仕方・作業の仕方、言葉使いだったり報告だったりというコミュニケーションの仕方、いろんなことを覚えられます」
持前の集中力と根気強さで質の高い製品を生み出す生徒たちは、将来を思い描きながら作業に取組んでいます。
前沢明峰支援学校の生徒
「将来お金をためてお母さんとかお父さんとか幸せにさせていきたい」
製品を接点とし交流を深めている学校があります。同じ奥州市内にある水沢商業高校です。
水沢商業では8年ほど前から文化祭などのイベントで支援学校の製品を販売してきました。
年に1度開催される「福祉の里まつり」では、水沢商業の生徒が祭り会場となる支援学校へ。初対面で緊張する水沢商業の生徒たちを支援学校の生徒たちは明るく出迎えました。
水沢商の生徒
「ヤッホーって感じで話かけてくれました。ヤッホーって返しました」
水沢商の生徒
「質問大会みたいになってお互い1つずつ質問して、急に好きな子いるの?とかそこまで聞かれて、すぐ仲良くなれて」
イベントでは販売実習を重ねてきた水沢商業の生徒たちが頼もしく場を盛り上げました。
水沢商の生徒
「大きな声だして。お客さん呼んで。沢山商品見てもらって」
油を吸う台所用品や名刺入れなどの手芸品が店頭に並びました。
支援学校の製品力と水沢商業の接客力、お互いの強みを生かし製品は次々と売れました。
前沢明峰支援学校の生徒
「みんなに売れていくのがすごく楽しい。うれしいし、売れていく笑顔の姿がよいなと思いました」
水沢商の生徒
「また行きたい。1年に1回とかじゃくて毎月行ってやりたいなと思うくらいとても楽しい場だった」
製品が交流を生み出し交流がお互いを理解するキッカケに-。
支援学校のモノづくりは共に生きる未来へとつながっています。
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