福島市では4月16日、福島県内で初めての公立の夜間中学校が開校した。
場所は福島市の中心部にある。この時間は開校式が行われている。

福島第四中学校天神スクール、この看板も先ほど設置されたばかりだ。様々な年齢や国籍の人が学ぶ場所をイメージしてデザインされている。

<目的は学び直し>
県内で初めて開校した公立の夜間中学校、一番の目的は「学び直し」。
夜間中学校では、様々な理由で義務教育を十分に受けられなかった人や外国の人などもう一度勉強をしたい、学びを深めたいという人をサポートする場所。夜間中学校は福島市の総合教育センター内に開校し、生徒たちが利用できる図書室なども備える。

<夜間中学校の特色>
授業料はかからない。そして、公立の中学校と同じように授業は月曜日から金曜日の週5日。公立中学校の教員などが生徒を授業を教え、校外学習や文化祭などの学習発表も設けられる予定だ。
3年間すべての課程を修了すれば中学校の卒業資格を取得できる。

一期生となる入学生は10代から80代までの男女あわせて17人。郡山市から通う男性はこの場所での学びを待っていた。

<自主夜間中学校>
4月12日、福島市のアオウゼで開かれている自主夜間中学校。月に2回、国語や数学などを学びに十数人が通っている。
郡山市に住む鈴木直幸さん(46)は、公立の夜間中学校「天神スクール」に入学する一人だ。
講師は「分からないときは、ちゃんと質問して、自分が納得するまで質問するんだよ」と鈴木さんにアドバイスする。

<やっとけばよかった>
家庭環境の影響もあり、学生時代勉強への意欲が湧かなかったという鈴木さん。国語と数学が特に苦手で、社会人になって感じたことがある。「資格とか取るときにとても困ったことがあって、計算も使うことがあったので、そういう時には勉強やっぱりやっとけば良かったって・・・」と話す。

<学ぶ喜び>
「吾妻の山の種まきウサギ~♪」
自主夜間中学校に通い始めて5年。次第にもっと学びたいという思いが強くなり、公立の夜間中学への入学を決意した。
鈴木さんは「大人になってから勉強の大切さがわかって、もう一回学び直しができるのは、とてもありがたいと思いますね」と話す。
46歳の一年生、学ぶ喜びと希望に溢れている。

この夜間中学校「天神スクール」には、「夢を持ち、自らの可能性に粘り強く挑戦する生徒を育てる」という目標がある。17人の生徒は、それぞれの夢に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている。

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