「語り継ぐ戦争の記憶」です。今回はこの作品「爆弾と紙のランドセルと白いごはん」についてお伝えします。取材漫画家、井上きみどりさんの作品で、つい先日でき上がったばかりです。

今回の作品は、約80年前の戦争中に子供だった3人に、仙台空襲など戦争の体験をインタビュー取材し、漫画にしたものです。パート1「戦争中の子どもの生活」は7月の戦災復興展で、パネル展示されました。冊子ではパート2として、その続きにあたる仙台空襲の記憶、そして終戦直後、物資不足で衣類や食べ物が手に入らないなど厳しかった生活の証言も描いています。また、なぜ戦争がなくならないのか、平和とは何かを国際関係の専門家に取材し、子供にも分かる表現で今の世界を見つめる視点を示しています。井上さんはこの冊子を全て自費で制作し、先日、その一部を仙台市戦災復興記念館に寄付しました。

井上きみどりさん
「戦災復興記念館は平和学習を通じて戦争のことについて取り組んでいる。子供たちだけではなく、大人の目にも触れるような取り組みをしてもらえるのではないかと期待を込めて寄贈した」

仙台市戦災復興記念館 阿部康彦館長
「語り部の声を漫画という新しい形で後世に残していける。広く多くの方に見ていただければ幸い」

戦災復興記念館では展示室や図書室に置いて閲覧できるようにし、学校での平和教育に貸し出すことも検討するということです。

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