鹿児島・鹿屋市吾平町の神野地区で初めて開催されたイベントが話題となっている。地元の黒牛や黒豚、新米100kgといった超豪華賞品を懸けた競技は、運にも左右される競技ばかり。白熱した勝負はまさかの“神展開”の結末を迎えた。
地区名に由来した“ゴッドフェス”
豊かな田園風景が広がる神野地区で、「野郎ども、出航だー!」と子どもたちの威勢のいい声がこだました。宝船に見立てた発泡スチロールを、小川の上流から出航させる「宝船競争」が始まったところだ。
この記事の画像(18枚)「56、56行け!」と自分の船の番号を叫ぶ子どもたち。何着になるかは運まかせで、勝負の行方は神野地区らしく、まさに“神のみぞ知る”の競争だ。
2024年9月15日に初めて開かれたこのイベントの名前は「かみのゴッドフェス~競宴~」で、由来は神野地区の「神」を英語に訳した「ゴッド」だ。この日集まった参加者は200人。1人500円の参加費で、4つの競技「宝船競争」「重量当てクイズ」「川流輪投げ」「グラウンドゴルフ」に1回ずつ参加できる。
決勝に参加できるのは、各競技の予選を勝ち抜いた上位20人で、なんと言っても注目は、各競技の優勝・準優勝の豪華賞品だ。地元鹿屋市で生産された「黒牛3万円分」(グランドゴルフの賞品)や「黒豚30kg」(宝船競争の賞品)、そして極めつきは神野地区で取れた「新米100kg」(重量当てクイズの賞品)だ。ちなみに準優勝でも新米50kgがもらえる。賞品の新米は合計150kgという大盤振る舞いだ。
決勝まで“神のみぞ知る”展開に
「重量当てクイズ」(優勝で新米100kg、準優勝で50kg)の予選が始まった。大人も子どもも実際に米俵を持って、重さを確かめながら重量を予想する。
近くの川では、「川流輪投げ」(優勝で鶏肉3万円分、準優勝で1万円分)の予選が行われていた。普通の輪投げに見えるが、こちらにも運の要素がある。9色のうち、予選の後に抽選で選ばれる1つの色に輪を入れた参加者だけが決勝に参加できるのだ。
「グラウンドゴルフ」(優勝で黒牛肉3万円分、準優勝1万円分)はアスファルトや芝、木の根っこが広がるコースを読んで、高得点を狙う。挑戦した男性は、「坂道を駆使した流れに乗って転がったのはうまくいった。運試しみたいなのもあって楽しい」と満面の笑顔だった。
4つの競技の予選が終了し、残すのは川流輪投げの色の抽選となった。結果は「ピンク」 で、これで全競技の決勝進出者が出そろい、いよいよ決勝を迎えた。
川流輪投げの決勝は、色ごとの点数が最後に公開されるため、またもや“神のみぞ知る”決勝戦となった。高得点の色を願って輪を投げる参加者たち。 結果、若い女性が見事、優勝を勝ち取った。
家族で優勝・準優勝に
グラウンドゴルフと宝船競争の優勝者も決まり、残るのは、新米100kgをかけた重量当てクイズの決勝となった。
米100kgは一体誰の手に渡るのか。何度も米俵を持って確かめる参加者たは自分の感覚と「神」を信じて予想を記入した。
結果は4550gで、発表された瞬間、飛び上がって母親に駆け寄る女の子。なんと、1gの誤差もなく優勝者が決定したのだ。そして、準優勝者も決まる中、さらに驚きの展開が待っていた。
なんと優勝・準優勝が親子であることがわかり、一家で新米150kgを獲得という、まさに“神展開”の結末に。 優勝した母親は、「びっくりしました。ドンピシャで当たるなんて。持ったときに5kgの米よりは少し少ないかなという感じで。あまりにも多い量でどうしようかなと考え中です」とはにかんだ。
イベントを企画・主催した神野スマイル協働隊の中原裕太さんは、「きのう会場作りをしている時も、大雨の中やっていて(開催の)判断をすごく迷った。朝、天気があがったので本当に神様がついているなと思った」と充実した表情で語ってくれた。
初めて開かれた、かみのゴッドフェス。運も神も天気も味方につけて、神野地区の魅力を存分にアピールしたイベントとなった。次回のイベントがどんなものになるかは、“神のみぞ知る”のだろうか。こちらも期待したいところだ。
(鹿児島テレビ)
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