熊本県立盲学校で先日、囲碁の体験会が開かれました。視覚障害のある人も楽しむことができるようにと工夫を凝らした囲碁です。

【日本視覚障害者囲碁協会 柿島 光晴 代表理事】
「逃げ道がなくなると、白(の碁石)は板から取られる」

この体験会は日本視覚障害者囲碁協会が視覚障害のある子どもたちにも囲碁を楽しんでもらおうと、全国の盲学校で行っている取り組みです。

体験会で使われている碁盤と碁石には、ある工夫がこらされています。

【堂前 泉紀 記者】
「こちらの碁石、白い方はつるつるしていますが、黒い方はざらざらとした模様がついていて、触るだけで違いが分かるようになっています」

また、碁盤と碁石にそれぞれ凹凸(おうとつ)を作ることで、正確な場所に碁石がはまるようになっています。参加した児童たちはルールを教わったあと、さっそくミニゲームで囲碁にチャレンジです。

【先生と子供たちのやり取り】
「黒はここに白を置くと取られちゃう。こう、こう、こう」
「そっか~」
「もう一回、考えてみようか」
「おーすごい!3つ揃いました。お見事!参りました。ありがとうございました」「ありがとうございました」

触って、確かめて、考えながら囲碁を打つ表情はみんな真剣。囲碁の魅力は、しっかりと児童たちに伝わったようです。

【体験した子供】
「初めて(やった)。難しいというより面白い」
「囲碁、楽しい」

【日本視覚障害者囲碁協会 柿島 光晴 代表理事】
「囲碁は目が見える、見えない、見えにくい、関係なく平等に楽しめるものなので、子どもたちにも色々な人の輪を広げてもらいたい」

この囲碁のセットは少しでも多くの子どもたちに囲碁を楽しんでもらおうと、盲学校に贈られました。

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