盛岡市動物公園は11日、飼育しているメスのアフリカゾウ・マオへの人工授精について、「妊娠に至らなかった」と発表した。ただ、健康で発情の兆しもみられることから来年1月に再び、人工授精に挑戦する見通し。
ゾウが妊娠していた場合、授精後の血液検査で性ホルモンの値が高い状態を維持する。しかし、マオは性ホルモン値が通常時の状態であることが確認されたため、同園は妊娠していないと判断した。
この試みはマオを研究していた岐阜大学と同園の竹花秀樹さんによって準備が進められ、同園が人工授精の第一人者であるトーマス・ヒルデブラント氏に依頼し、最大で4回の人工授精を行う契約。その1回目を今年7月に実施していた。
飼育を担当する丸山孝作さんは「残念ではあるが、落ち込んでばかりもいられない。発情の兆しがあるので、次の人工授精に向けて準備を進めたい」と話していた。
世界的に生息数が減少しているアフリカゾウ。近年は象牙採取のための密猟などで急速にその数を減らしたことから、輸入は事実上できないため、国内での繁殖に注目が集まっている。【佐藤岳幸】
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