能登半島地震で被害を受けた新潟市西区の子どもたちに同じ西区にある洋菓子店の男性がケーキを届けました。ケーキに込めたのは、子どもたちへのエールです。
新潟市西区の洋菓子店。代表の佐藤徹夫さんとスタッフは、同じ西区の子どもたちにケーキをプレゼントするため、14日未明から製作を進めていたといいます。
【ル・タン・メルヴェイユ 佐藤徹夫代表】
「被災して悲しい思いをしているので、子どもたちを笑顔にというコンセプトでやっているイチゴの顔も笑顔にしています」
福島県浪江町で洋菓子店を営んでいた佐藤さん。東日本大震災による原発事故で避難を余儀なくされ、生活の拠点を新潟に移しました。
【ル・タン・メルヴェイユ 佐藤徹夫代表】
「私自身も東日本大震災で被災して、新潟に来て新潟の皆さんにお世話になったので、特に子どもたちの心のケアが大事だと思ったので、何かできることはないかと」
子どもたちに贈る24個のホールケーキを乗せて向かった先は、同じ西区の鳥原。170世帯の住む川原自治会では9割の住宅に液状化被害があり、公園は今も使うことができません。佐藤さんは拍手で迎えられました。
【ル・タン・メルヴェイユ 佐藤徹夫代表】
「ひとつ経験した人から言わせてもらうと、そういうのを経験するとこの先、生きていても大抵のことは楽しく感じるマイナス事なことばかりじゃないよっていうのを伝えたくて」
佐藤さんの思いがこもったケーキ。その箱を開けると、子どもたちの笑顔がキラキラと輝き出しました。
【ケーキを食べた子ども】
「おいしい」
【ケーキを食べた子ども】
「自分一人で食べられるから、いっぱい食べられてうれしい」
夢中で食べる子どもたち。佐藤さんもその様子に目を細めます。
【ル・タン・メルヴェイユ 佐藤徹夫代表】
「この子たちが大きくなったときに、昔あんなことあったよねとちょっとでも思い出してもらえたらいい」
地震からまもなく10カ月。被災地を忘れないために、佐藤さんはこれからも自分のできることで被災地とつながっていく考えです。
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