人手不足の解消やエンターテインメント性あふれるアイデアなど産業用ロボットの新しい使い方を高校生が考えました。『ロボットアイデア甲子園』の全国大会につながる熊本大会が9月、熊本市で開かれました。
「事故発生、事故発生」
人の腕の形をした産業用ロボット。新しい活用法のアイデアを競う『ロボットアイデア甲子園』の熊本大会です。
247人の高校生や高等専門学校生などが菊池市にある産業用自動機器メーカー『シナジーシステム』のロボット技術教育センターを訪れて学んだことを基にアイデアを考えました。その247のアイデアから書類審査を通過した11人が、動画やイラストなどで工夫したパワーポイントを用いて、5分間でプレゼンしました。
ドリンクバーに飲み物を取りに行くという〈めんどくさい〉を解消しようと、飲み物を作って席まで運んでくれる高校生ならではのロボット『ドリンクバーテンダー』。
中には、この熊本大会に3年連続出場している生徒もいます。鹿本商工高校の高木真吾朗さん。世界のごみ問題を解決しようと、公共の場に放置されているごみの回収や運搬、仕分けをするロボットを考案し、準優勝に輝きました。
【熊本県立鹿本商工高校3年 高木 真吾朗さん】
「この熊本大会、実は3度目だが、準優勝をいただいたのは今回が初めて。今までの経験や知識を生かしてここまでやってこられた」
「見守り保育ロボット『ぎゅっロボ』です」
最優秀賞に輝いたのは熊本高等専門学校の根岸 アリスさん。保育士不足を解消しようと見守り保育ロボットを考えました。柔らかい素材や動きなど〈柔らかさ〉に重点を置いたといいます。
対象は身長80センチから90センチの3歳児と想定したことからロボットの高さを1メートルに設定。開発費や原価、実際の保育士の賃金などを基に、定額制サービス方式を採用し、その価格も発表しました。
【熊本高等専門学校3年 根岸アリスさん】
「〈本当にうれしい〉っていうのが一番。知っている人が何人も地区大会で優勝とっているのでその一人になれて、うれしい。全国大会でも優勝を目指したい。今回はまだアイデアの段階。質問(されたこと)などを生かして、もっと完璧なアイデア、そして、もう売れる状態に〈造れば売れますよ〉の状態のものを造る」
根岸さんと高木さんは、12月に東京で開催される全国大会に出場します。
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