だんだん寒くなってきたが、寒さへの備えは大丈夫だろうか。「アウトドアで防災を考える」では、日本赤十字秋田短期大学の講師・及川真一さんと一緒に、ホームセンターでそろえられる災害時にも役立つ寒さへの備えを見てきた。

寒さが日に日に厳しくなるこの時期。災害が発生しライフラインが止まった時でも暖を取りたい。しかし「電気がないと難しい」という家庭は多いかと思う。停電時の非常用電源として役に立つのが「発電機」だ。

及川さんが紹介してくれたのは「ガソリンタイプ」だが、最近は「カセットガス」の発電機もあるという。ガソリンタイプは、ガソリンがなかなか手に入らないとか、扱いが難しいところがあるが、カセットガスタイプだと扱いやすく、手軽に購入することができるので、一緒に見ておくといいと及川さんは話す。

発電機を一つ備えておくと、暖房器具やテレビなどの家電が使えるようになる。残量を気にせずに電気を使える一方で、使う場所には注意が必要だ。

及川さんは「大きさもあるし、音も出るし、室内では使うことができないものなので、どこで使うかを考えた方がいい」と話す。そして「何のために使うのか」が肝心だという。電力の確保ができると生活水準をあまり落とさずに家電を使うことができるので、長期化する避難所生活や在宅避難するときに便利だ。

また、持ち運べる「ポータブル電源」も需要が高まっているようだ。「ポータブルバッテリー」といわれる小さいものでも、携帯電話を何回も充電できるものがあるという。今や携帯電話も防災グッズの一つであり、いつでも使える状態にするためにバッテリーを備えておく必要がある。

東日本大震災では、被災状況や地域によって異なるものの、停電が起きてから3日で約80%が解消された。しかし、中には3カ月以上かかった所もあったとされている。

電力の確保が難しくなる時のために、「電池」で使えるものと電池を備えておくと安心だ。

ポータブルバッテリーを用意できるとストーブを動かすことができ、暖かくて便利だという。及川さんは「燃料・電源を何にするのかによって使い分けができるようになる。秋田は寒くなるので、こういったものを用意しておくと、普段使いながら災害時にも使うことができる」とアドバイスする。

また、「カイロ」もおすすめだという。ものによってサイズや温度が異なる他、使う場所に合ったものなどバリエーションが豊富だ。

この他、つま先からふくらはぎまで覆う靴下など体を温めるときに役立つグッズを日常で使うことで、備えにするといいかもしれない。

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