厚生労働省の委託を受けた研究班が、高齢者の認知症患者数の推計を公表した。それによると、2050年には65歳以上の約7人に1人が認知症患者となるという。高齢化が進み、誰でもかかる可能性のある身近な認知症と向き合う取り組みが行われている。

軽度を含むと3人に1人

認知症施策推進関係者会議は、認知症の症状が出る65歳以上の人が2050年には586万6000人になると公表。2025年には471万6000人とされ、あと25年ほどで115万人増える計算となる。
さらに、認知症の予備軍とも言われる「軽度認知障害」の患者も2050年には631万2000人に上ると推計されていて、この2つを合わせると、65歳以上の約3人に1人を認知症患者が占めることになる。

「軽度認知障害」を含めると3人に1人
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体操と交流で認知症予防

二本松市の「安達ケ原あだたら荘」で行われた、恒例の「にこにこ健康教室」
二本松市などが展開する認知症予防の取り組みの一環で、毎月1回地域の人たちが集まり体操などに取り組む。この日は、地元の高齢者17人が左右の手で別々の動きをしたり、声を出したりしながら交流も深めていた。

みんなで集まり認知症予防の体操

79歳女性は「身体が軽くなって認知症予防になりそう。すぐ、もの忘れするけど、にこにこ健康教室から帰ると爽やかなの」と話し、74歳女性は「みんなと集まって体操をやったり脳トレをやったり。健康寿命をのばすことにつながりますし、孤立も孤独も防げます」と話す。

交流の場にもなっている

地域で見守り支え合う

この取り組みは、地域全体で認知症の患者を見守ることにもつながっている。
二本松第2地域包括支援センターの菊地俊幸さんは「こうやって集まっていただくことで、皆さまの様子を私たちも確認できますし、地域の輪ということで皆さんがお互いに支え合うようになっているのかなと思います」と話した。

地域全体で見守ることで発症の兆候を見つける事にも

二本松市では、他にも地域の人が集まる場を設けることで、認知症対策を充実させていきたいとしている。

(福島テレビ)

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