活発な梅雨前線の影響で非常に激しい雨が降り続き、山形県の酒田市と遊佐町に「大雨特別警報」が発表されています。

一方、秋田県では記録的な大雨による土砂崩れが発生、1人が行方不明となっています。

25日午前、酒田市内で撮影された映像には、道路を激しくたたきつける雨が降っている様子が映っていました。

道路は一面、川のようになり、水位は人のくるぶしの辺りまである様子がわかります。

そのあとも、激しい雨が続き、山形県では午後1時ごろ、酒田市と遊佐町に「大雨特別警報」が発表されました。

同じく、東北の日本海側、秋田・由利本荘市では、24日夜から激しい雨が降り続きました。

辺り一帯が冠水した集落。
由利本荘市の12時間降水量は、観測史上1位の189mmを記録し、石沢川周辺に「緊急安全確保」が出されました。

また、湯沢市では土砂崩れが発生。
60代とみられる男性1人が巻き込まれ行方不明になっています。

大仙市では、家屋が浸水。
住民からは、「家の上の方までは来てないが、水が玄関まで本当にギリギリ」という声が聞かれました。

自宅の中は被害を逃れたものの、離れにある作業場は壊滅的な状況だといい、中にある機械は「全滅」だといいます。

人口80万人の大都市、新潟市でも激しい雨の影響が及んでいました。

午前9時前の新潟市中央区では、雷が鳴り、降り続く雨で道路に水がたまり、車が通るたびに波のようになって歩道へと打ち寄せていました。

日本海側の各地に大きな被害をもたらしている大雨。

気象庁は、大雨特別警報を出した山形県の地域について「命の危機が迫っている」として最大限の警戒を呼びかけています。

25日午前中に酒田市を流れる荒瀬川の様子を捉えた映像には、茶色い濁流が激しい勢いで流れ落ちる様子や、川の水がカーブを曲がり切れず一部は逆流するように流れていました。
荒瀬川は、その後、決壊。

午後2時5分、山形・酒田市は市内に緊急安全確保、警戒レベル5を発令しました。

酒田市を流れる日向川は、茶色い濁流が山のようにうねって激しく流れています。

酒田市では、荒瀬川の決壊により地域は浸水していました。

山形・鮭川村の鮭川では、午後1時半ごろには橋の周囲に緑色に茂った木々が見えていましたが、激しく降り続ける雨で木々が次々と水没。
午後3時には橋の右側にあった木々の多くは見えなくなりました。

鮭川は普段は川の底が見えるほど水位が浅いということですが、午後2時ごろには現氾濫注意水位に達していて、付近の住民には避難が呼びかけられています。

鮭川村の避難所で話を聞くと、「雨はひどくて、あっという間に道路を越えた。びっくりして見る見る水が上がってくるからすごかった、まいったような雨。車でやっと来てこれはおっかねえなと橋桁を越えてくるような雰囲気」、「水出たなと思ったら全部茶色い水で一瞬でいっぱいになった。雨も降ってやまなかったし、雷も鳴るし、すごく大変な状況」などの声が聞かれました。

酒田市では午前9時34分までの1時間に86.0mmの雨が降り、観測史上1位の降水量を記録しました。

酒田市を流れる荒瀬川では、茶色い濁流が激しい勢いで流れ、ところによってはあふれ出していました。

茶色い水は周囲の地域へ。
畑や農業用ハウスが浸水していました。

酒田市の八幡地区では、荒瀬川の決壊により1888世帯に「緊急安全確保」が発令されています。

また、秋田県でも午後2時に子吉川が氾濫。
秋田県の由利本荘市に緊急安全確保を発令。

秋田・山形両県はそれぞれ一部の自治体に、災害救助法の適用を決めました。

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