(解説:吉田裕美気象予報士)
7月24日の夜から25日の朝にかけて秋田県と山形県では大雨になっています。河川が氾濫したり土砂災害が発生したりしています。
岩手県内にもその雨雲が流れ込んでいて、レーダーで24日夜からの雨雲の動きを見てみると、西から次々と活発な雨雲が西から流れ込んでいるのが分かります。
県の南部では25日の日中も雨雲のかかりやすい状態が続いたため、雨量がまとまっています。
午後6時までの24時間降水量は、一関市祭畤で134.5ミリ、江刺で121.5ミリと100ミリを超えています。
100ミリを超えてくると土砂災害など災害が発生しやすくなってくるので、注意が必要です。
雨の原因は東北地方に伸びている梅雨前線です。
この前線に向かって遠く南の方にある台風3号から暖かく湿った空気がぐるっと回り込んで流れ込んでいる状態です。
さらに上空には冷たい空気も流れ込んできたので、大気の状態が非常に不安定になって雨雲が発達していると見られます。
この時間(7月25日午後6時半ごろ)雨が弱まっているところもありますが、25日夜は再び雨が降りやすくなりそうです。
雨雲の予想を25日夜7時から動かすと、西から雨雲が流れ込んで強まるところもありそうです。
日付が変わっても内陸の山沿いを中心に雨の降りやすい状況が続きます。
積算雨量はかなり多くなるので土砂災害や河川の増水などに注意してください。
26日の天気のポイントは、「朝まで強い雨に注意。日中は午後中心に雨」です。
26日にかけて内陸と沿岸北部では1時間に40ミリ、沿岸南部は1時間に30ミリの激しい雨が予想されています。
予想天気図を見ていくと、梅雨前線上の低気圧が県内の真上のあたりを通過する予想です。
このため25日夜から26日朝にかけて、強まる雨に注意が必要です。
午前中一旦止んでも、午後は再び雨が降りやすくなりそうです。
雷を伴ったり強まったりする恐れもあるので注意してください。
この梅雨前線の位置に注目すると、27日以降もちょうど東北北部のあたりに停滞しやすい状況が続きそうです。
台風3号から暖かく湿った空気がどんどん供給されて、雨が強まる恐れがあります。
梅雨末期の大雨になりやすい状況が続くので、来週初めにかけて雨の降り方に十分注意をしてください。
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