今、台風はどこにいるのか、午後4時現在の最新情報を川原浩揮気象予報士とともにお伝えします。

最新の予想進路図では、台風7号はかなり千葉県から離れた場所になっていて、ルートが更に海側にずれました。
上陸の可能性は極めて低く、最接近の時間帯に入ってきていますが、暴風域が縮まっているということもあり、大きな影響は出ていますが、近づくよりは少し引いている状況です。

ただ、引き続き台風自体の勢力はとても強く、午後4時の推定の値を見ても、ピークに近い状況で一番近づいてきているといえます。

暴風域の円を切り取ってみると、仮に今予想されている左端を通ってきた場合は、東京都にかかる確率はだいぶ下がってきたとはいえそうですが、まだ千葉・茨城含め、広い範囲に暴風としての影響も与えそうな予想です。

関東は午前中から広い範囲で荒れた天気になっています。

東京・大田区蒲田にある公園では午前11時20分ごろ、通行人が電柱が折れている様子を発見しました。
上の部分が折れていて電線にぶら下がっている状況です。
まだ、風の影響なのかは分かっていないということですが、けが人や停電などの被害はなかったということです。

そして、川崎市川崎区では午前11時ごろ、タンクローリーがスリップして街路樹とぶつかっていると110番通報がありました。
当時、現場は雨で路面がぬれていて、風も吹いていたということで、台風が間接的に影響したとみられています。

──電線が切れたりした場合、警察や消防に連絡して絶対に近寄らないでくださいということになるが、こういった風の影響も各地で起きている可能性もある?

防災システム研究所所長・山村武彦氏:
今後また台風の目が移動していく中で、場合によっては急変して、強風が吹いてきたり、あるいは、倒木とか電柱の倒壊で大規模な停電。以前の房総半島台風のようなことも一部で起きる。
一部では、すでに停電しているところもあるようですので、今後も夜間、停電に備えて手元にはぜひ懐中電灯を置いて休んでいただきたいなと思います。

雨の降り方を見ていきます。

非常に広い範囲に活発な雨雲が広がっていて、気象庁のホームページで見ていくと、台風本体の北西方向に活発な雨雲が入っていて、今それがちょうど千葉県にかかっているという状況です。
ここしばらくかかり続けそうな状況で、非常に心配な雲です。

中小河川の増水や氾濫が心配されるエリアでもあるため、十分に最新情報を見ていただきたいと思います。

鴨川・勝浦・銚子では、先ほどまで波が高い、更には風が強いという中継が繰り返しありましたが、このあとまさに最接近でピークの時間帯に入っていくといえるので、今後、雨が更にまた加わっていくという時間帯になっていきます。
満潮時刻には、高潮にも注意していただきたいと思います。

──自治体からの情報は丁寧に見ていきたいところだが?

SPキャスター・橋本徹氏:
十数年前、僕が知事、市長をやっていた時よりも、メディアの伝え方も、民間企業の皆様の対応の仕方も確実にシステム化されているなという感じはします。
自治体のほうは、高齢者とか障害のある方、それから小さいお子さんを持っている方々にプッシュ型できちっと情報を伝達しようということに力を入れています。
個人情報保護法の観点から難しかったところもありますが、ここでもう1つの課題は、外国人観光客の皆さんへの情報の発信の仕方。
南海トラフの注意報に関しては、実はアプリできちっと外国語で伝えきれていなかったところが今、問題視されていて、外国人観光客がこれだけ増えてきている今の日本社会において、外国人にどうやって正確に情報を伝えるかが今後、自治体の情報の発信のあり方で問題になってくるでしょうね。

──千葉・茂原市などはすでに避難指示なども出ているが、自治体の情報を確認することがそれぞれ大切になってくる?

防災システム研究所所長・山村武彦氏:
身近な情報で危険がどの程度あるのか、どこが危険なのか、特に土砂災害警戒情報が出ている地域もあるようですので、土砂災害の警戒区域に住んでいらっしゃる方は早め早めの避難、安全な場所で過ごしてほしいと思います。

自治体の情報や気象庁の「キキクル」などもあるので、ぜひ情報を取っていただきたいと思います。

そして、今後について詳しくお伝えします。

「雨・風の予想」の図を動かしていくと、このあと千葉・茨城辺りに活発な雨雲が入ります。
風もかなり強いため、横殴りの雨の大荒れの天気が、長く続くという時間帯です。

台風の外側の活発な雲が、夜にかけて関東の奥の方まで入ってくる時間帯があるため、内陸でも急な強い雨に十分に警戒いただきたいと思います。

台風はゆっくり北上しますが、日付が変わったころでもまだ、台風本体の活発な雨雲が千葉の銚子にかかるなど、沿岸部では、かなりのまとまった雨量になると思われるため、風・雨に引き続き警戒いただきたいと思います。

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