業者が自宅に来て物品を買い取る訪問購入で、貴金属を勝手に持って行かれるなどのトラブルが相次いでいるとして、国民生活センターが「突然訪問してきた業者は絶対に家に入れないで」と注意を呼びかけている。

全国の消費生活センターに寄せられた相談件数は2021年度が6925件、22年度が7733件、23年度が8595件と増加している。23年度の相談では、女性が7割以上で、70代以上が過半数を占めた。

80代の女性は自宅にいる時に突然業者の訪問を受け、切手帳を買い取ってもらい代金約2万円を受け取った。その後「貴金属はありませんか」と言われ、金のネックレスやダイヤモンドの指輪などを見せた。目を離した隙に業者がいなくなり、アクセサリーの入った箱が全て空になっていた。

90代の女性は「貴金属はないのか。タンスの中を調べてこい」と言われた。ないと言っても引き下がらず、身に着けていた母親の形見の指輪を外せと迫られた。

センターは①突然訪問してきた業者は家に入れない②電話がかかってきても安易に訪問を承諾しない③訪問を承諾しても1人で対応しない、絶対に目を離さない――ことが重要だとしている。〔共同〕

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