【ロンドン=共同】英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は9日、研究内容や国際性など5分野を総合的に評価した今年の世界大学ランキングを発表した。日本勢で上位200校に入ったのは5校で、トップの東京大が昨年の29位から28位に順位を上げた。京都大は昨年と同じ55位だった。

今年は115カ国・地域の過去最多となる2092校が対象。日本は119校で、米国の174校に次ぐ多さだった。同誌は、日本勢の上位5校について「力強さを示した」と評価しつつ、それ以外の日本の大学は「研究の質や学生数減少など複数の課題に直面している」と懸念を示した。

全体では英オックスフォード大が9年連続でトップを独走。上位10校は全て英米の大学で、アジアの最上位は12位の中国・清華大。北京大は13位、シンガポール国立大が17位で続いた。 

東北大が120位(昨年130位)、大阪大が162位(同175位)。東京医科歯科大と1日に統合して「東京科学大」となった旧東京工業大が195位(同191位)に入った。

同誌は、日本政府が10兆円規模のファンドを活用して財政支援する「国際卓越研究大学」制度が動き出したことを評価。初の認定候補に選ばれた東北大について「野心的な目標を掲げており、注目している」とした。

一方、上位201〜1000校に入る日本の大学数は減少傾向にあるとも指摘。人口減が特に小規模な大学や地方大学を脅かしていると強調した。

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