11日未明、国内の広範囲で低緯度オーロラが観測された。山形県鶴岡市の海岸では午前2時ごろ、北の方角にカメラを向けて長時間露光すると、雲間からのぞいた空の一部が赤く染まっているのが確認できた。肉眼では分からなかったが、周囲にはカメラを構えて撮影を試みる人の姿もあった。
オーロラは太陽から放出されたエネルギーを持つ粒子が地球の高層大気に衝突し、空気中の分子や原子が発光する現象。9日に粒子を大量に放出する大規模な爆発現象(太陽フレア)が観測されており、日本でもオーロラが見られるのではと注目されていた。
今年5月には、およそ20年ぶりにオーロラが本州で観測されたが、今回もX(ツイッター)では北海道の他、東北や北陸などでオーロラの写真が多数投稿され、同規模の出現があったようだ。
オーロラは一般的に下層が緑色、上層が赤色に見える。日本のような低緯度ではオーロラの上層しか見えないため赤色で、低緯度オーロラと呼ばれている。太陽の爆発現象が増える極大期は約11年周期で、今年から来年にかけてがピークとみられる。【渡部直樹、手塚耕一郎】
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