東芝は次世代電池のリサイクル方法を開発した(左が試作品、右がニオブチタン酸化物)

東芝は6日、次世代リチウムイオン電池の新しいリサイクル方法を開発したと発表した。電池に欠かせない主要物質を、熱処理で簡単に取り出せるようにした。次世代電池は価格が高いことが課題で、リサイクル材料を使うことでコストを減らせる可能性がある。

東芝によると、熱処理で取り出した物質は新品と同程度の性能を維持する。従来のリサイクルでは、物質同士を再び合成しないと電池の主要物質として使えなかった。

東芝が手がける次世代リチウムイオン電池は電池の負極材に「ニオブチタン酸化物」を用いる。急速充電に対応できるなど性能は高いが、一般的な電池と比べて価格が高い。リサイクルした物質を使うことで製造コストを下げられるほか、二酸化炭素(CO2)排出量も減らせる。

欧州では2023年に「欧州電池規則」が設けられ、資源リサイクル率やCO2排出量の提出が求められている。日本企業の対応も不可欠で、東芝はリサイクルの技術や仕組みを整えている。

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