今年の全日本ラリーは5週間で3ラウンドが盛り込まれるという常軌を逸したスケジュールで、マシンのメンテナンスも、そしてドライバー、コドライバーもヘロヘロになっているそうな。タフなラリーストが疲れるというんだから相当なもの。前戦の久万高原では人知れず涙を流したらしい新井大輝選手は丹後半島でどう戦ったのだろうか?
文/写真:新井大輝
■丹後半島ラリーは総合優勝でぶっちぎり~!!
久万高原ラリーから1週間のインターバルでの開催となった丹後半島ラリー、3連戦を締めくくるラリーが無事に終わりました。5週間で3戦という完全に“常軌を逸したスケジュール”でマシンもドライバーも満身創痍でしたが最後は総合優勝で終えました……ふぅ、ミッション完了です。少し休ませてくれ……。
実は久万高原のリタイヤ後に唐津から溜まっていた疲れが爆発して、高熱と耳の痛みに苛まれて病院で点滴を打つほどダウンしていました。1週間ない中で次戦の丹後半島の調整をしなければならず、お陰様で体調不良を引きずって喉が腫れて水も飲めないほど疲労困憊した中での丹後入りになってしまいました。
健康が一番大事だから読者の皆様も気をつけてくださいね。無理しちゃダメだよ!
悪寒がしたので本番前日の金曜日に同じラリーに出場している川越救急クリニックの上原先生(通称:ドクターうー)に診察してもらい。
薬を処方してもらって本番当日の土曜日には何とかご飯が食べられるまで回復した状態でステージに望むことができました。今回の一番のサポートは上原先生の神診察のおかげといっても過言ではないでしょう。ありがとうございました!
■新品タービンはマジではえー!!!
そして土曜日のSS1が始まり、久万高原ラリーで確認できなかった新品タービンのパワーを感じながら走行することができ、『あれシュコダ丸、こんなに速かったっけ?』と思うほどエンジンが綺麗に回るようになりました。今までは一体なんだったのでしょうか(笑)
ようやく本来のシュコダ丸の性能を少しだけ垣間見ることができたような気がしました。
気温が30℃まで上がる厳しいコンディションでしたが、水温も油温も安定して走行することができたのが今回の結果にも繋がった気がします。本来必要のない寒冷地仕様のサーモスタッドを撤去したり、車両を最適化したのが見事に効果として表れました。
日曜日は前日のトラブルでステージが2本しかない超スプリントラリーになってしまい、加えて天気が全く読めない難しい最終日でした。
この時点で既に後方に5秒マージンを持っていたので、距離から考えると無理しなくても優勝できるタイム差ではあったものの、“ここで気を抜いたら男が廃る!!”のでデイポイントも含めてフルポイントを獲得する作戦に切り替えました。そもそも選手権で優勝する為には残り全戦フルポイントは必須なので、守る選択肢はありません。笑
蓋を開けてみたら最終ステージは雨が降っていないのにレインタイヤで行ってしまい、作戦失敗したかと思ったのですが、最後の1キロで大雨が降ってきて天気に救われてステージベストでした。これで日曜日も制覇してデイポイント獲得。まだ勝利の女神に見放されてなかったぜ。危ないぜ(冷汗)
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