ときどき街角で、文字が右から左に書かれたトラックを見かける。最初は意味が分かんなくて二度見、三度見しちゃうのだが、なんであんなことするんだろう。

文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=Ratchapon@Adobestockを加工)、スジャータめいらくグループ

■スジャータはかつてステッカーまで販売!

かつて走っていた逆文字のスジャータ(スジャータめいらくグループホームページより)

 最近は見る機会が減ったような気がするが、時々車体右側に、文字を右から左に描いたトラックが走っている。「送運CB社談講(株)」って書かれても一瞬なんだか分からない。

 一番よく知られている例は、スジャータめいらくグループが走らせていた「スジャータ」のトラックだろう。右側には「ターャジス」と逆文字で書かれていて「なんて読むんだ!」と話題になった。

 同社ではかつて公式グッズとして、この逆文字のステッカーまで販売していたのだが、スジャータ坊やというキャラクターの登場に伴い、トラックの文字もオーソドックスな「左から右文字」に改められるようになり、公式グッズも取り扱いを終了してしまった。

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■あれは縦書きであるという説が新鮮!

スジャータの公式ステッカーには逆文字のトラックも!(現在は販売されていません)

 それにしても、なんでこんなことをするのだろう。一番納得する答えは「クルマは前に進むので、進方向から文字が読めたほうがよい」というものだ。なるほど、すれ違う車両からすれば、確かに読みやすい。その他、「車体に後ろから文字を書くのは商売的に縁起が悪い」というものもあった。

 結局、明快な理由は見つからなかったのだが、調べているうちに思わぬ意見にぶつかった。それが「右から左に書くのは変じゃない」というもの。日本語は縦書きなら右から左に書くからだ。

 つまりトラックの逆文字は横書きじゃなくて、「縦1文字の縦書き」というわけだ。言われてみれば、お寺などに掲げられて額縁も右から左に書かれているが、あれも「縦に1マスしかない縦書き」なのだと考えれば納得がいく。

 というわけで、話題が思わぬ方向に進んだが、トラックの逆文字は年々減少傾向にある。偶然見つけたら「今日はいいことある!」と思いたい。

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