まもなく登場するとされているシビックRS。「RS」と言えば様々な走りモデルでスポーツグレードに冠される名前だ。それが「レーシングスポーツ」の略であることが多いが、ホンダのRSは違う。ホンダのRSにはどんな意味が込められているのか? その意味と歴史を簡単にだが振り返ってみよう。

文:西川昇吾/写真:ホンダ、佐藤正勝

■RSはロード・セーリングの略

ハイウェイを悠々と気持ちよく、まるで水上を帆走するように走る。そのような思いがホンダの「RS」には込められているのだ

 ホンダのRSは「ロード・セーリング」の略だ。「ロード」は道で、「セーリング」は帆走を表している。帆走は船で水上を気持ちよく流れるようなイメージだ。つまり、ホンダのRSは水上を流れるような気持ち良さで道路を走る。そのようなイメージが込められていると言えるだろう。

 ハイウェイを悠々と気持ちよく、まるで水上を帆走するように走る。そのような思いがホンダの「RS」には込められているのだ。ガンガンに目を三角にして走る…というよりは、どこまでも気持ちよく走りたくなるようなドライビングフィーリング。そんな走りをホンダのRSは体現したモデルとなっている。

■その歴史の始まりはシビックから

 ホンダのRSの歴史は1974年に登場した初代シビックRSから始まっている。1972年に登場した初代シビックであったが、より走りを意識したモデルとして追加された。

 ノーマルのシビックよりもエンジンをパワーアップさせ、初代シビック唯一の5速トランスミッションが採用されていた。サスペンションもスポーティーなものへと変更されており、最低地上高も低くなっていた。

 今でこそ、ホンダの走りのグレードと言えばタイプRのイメージが強いかもしれないが、このシビックRSの登場は当時衝撃的であったらしい。モータースポーツの世界でも活躍を見せており、走りのシビックはこの初代シビックRSから始まったと言えるだろう。

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■サンセットオレンジがRSの代名詞

現行フィットRSにはサンセットオレンジは設定されていないが、やはりホンダのRSと言えばサンセットオレンジという声も多いことだろう

 タイプRには代名詞のようなポイントがある。レッドのホンダバッジにチャンピオンシップホワイトのボディカラーだ。チャンピオンシップホワイトとレッドバッジの組み合わせは、ホンダが初めてF1に挑戦した時にナショナルカラーとして登録した、アイボリーホワイトと赤い日の丸がモチーフとなっている。

 RSにもそのようなポイントがある。それが、サンセットオレンジというボディカラーだ。初代シビックでRSが追加されたときは、このボディカラーが専用カラーとして選ばれた。2007年に登場したフィットRSにもこのサンセットオレンジをオマージュしたカラーが設定された。

 現行フィットRSにはサンセットオレンジは設定されていないが、やはりホンダのRSと言えばサンセットオレンジという声も多いことだろう。シビックでRSとなれば尚更だ。限定モデルでもいいので今度登場するシビックRSにはサンセットオレンジが設定されるのも面白いのではないかと個人的には思う。

 スポーツグレードに冠されることが多い名称であるRS。ホンダのRSは日々の走行を気持ちよく、そして楽しくしてくれるそんなキャラクターだ。シビックRSの走りの気持ちよさも是非期待したいところだ。

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