パナソニックは8月2日、「ナノイー」デバイスの出荷台数が、国内・国外あわせて1億台を突破した、と発表した。
ナノイーは、1990年代に生活環境の空気汚染が課題となったことを受け、1997年に松下電工株式会社(当時)が研究開発に着手したもの。
2001年には、広島大学名誉教授の奥山喜久夫氏の協力を得て、本格的な技術開発がスタート。水分に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの微粒子イオンのナノイーが誕生した。2003年には、世界初のナノイー搭載空気清浄機「エアーリフレ」が発売された。
トヨタ カローラ ツーリングに搭載されている「ナノイーX」のイメージその後、2005年にはナノイー搭載ドライヤー「イオニティ ナノケア ウインドプレス」が発売され、ナノイーの特長であるマイナスイオンの1000倍以上の水分量と長寿命に注目が集まった。以降、ナノイーデバイスは進化を続け、ルームエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの白物家電や、ヘアドライヤー、フェイシャルスチーマーなどの美容家電に搭載されるようになった。
昨今の世界的な空質改善へのニーズの高まりを背景に、2021年度には年間ナノイーデバイス出荷量が1000万台を突破。現在、その活用はパナソニック製品にとどまらず、国内の鉄道(16社)、国内外の自動車(9社115車種)、学校や病院、ホテル、オフィス、商業施設など世界中の施設・公共空間で採用されている。ナノイー技術は、グローバル107か国に展開されている。
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