フェラーリのV8オープントップスポーツカー、『488ピスタ・スパイダー』が官公庁オークションのインターネット公売に出品されている。見積価額は5680万円で、東京国税局の「イチ押し物件」だ。入札の参加申し込みは8月23日17時0分まで、入札は9月2日13時0分~4日13時0分。
中古車情報サイト『カーセンサー』の相場情報によると同型車の平均価格は9900万円~応談、流通台数は5台。同時期にインターネット公売に出品されている物件では、次に高額な自動車はトヨタ『ランドクルーザーGRスポーツ40周年記念車』の541万円なので10倍以上だ。
インターネット公売では、税金滞納者の差し押さえ財産を落札することができ、物件は自動車、不動産、時計や宝石、コレクターズアイテムなど様々。代金は、滞納者の未納税金などの支払いにあてられる。出品するのは自治体など行政機関なので、その面ではトラブルの心配なくオークションを利用できるだろう。
出品された488ピスタ・スパイダーは、官公庁オークションで公開された資料によると、初度登録が2020年5月、コロナ禍で外出がままならなくなってきた頃だ。自動車検査証(車検)は期限切れ、走行距離は1073km、事故歴・修復歴は不明という個体。
ボディは埃にまみれている。運転席側のドアの開閉機構が故障しているが、目立った傷や埃以外の汚れはないという。また正規ディーラーによると、サービスキャンペーンが実施されていないそうだ。6月5日現在、エンジンは始動するが、電装品の動作確認はされていない。オークション前の下見や試乗はできない。
フェラーリ488ピスタ・スパイダーは2018年8月25日に発表された。「ピスタ」はサーキットのコースを意味し、つまりレーシングカー並みの性能を持つ公道仕様というわけだ。コンバーチブルの愛好家が多い北米市場を意識して開発された。
ウェイト・パワー・レシオは1.92kg/ps、発表時点でフェラーリのスパイダー・パフォーマンスの新たなベンチマークだった。3902ccツインターボV8は720psのパワーを備える。ドライバーに届くエンジンサウンドは、オープントップ仕様なので聞こえ方がクーペとは違うはず。デザイナーは、エアロダイナミクス効率、フォルムの純粋さ、レーシングスピリットの完璧な融合を開発目標にしたという。
首尾よく落札できた場合、買受代金の納付期限は9月17日14時0分。またいかなる場合でも返金、返品、交換はできないという。
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