いい意味でも悪い意味でも話題にのぼるトランプ前大統領。直近では7月13日の選挙集会中に銃撃されるというショッキングな事件が起きるも、奇跡的に軽傷で乗り越えたことから支持率はますますうなぎ上り。確トラ待ったなしという状況の中、今回はトランプ再選が自動車に与える影響を考察していく。
※本稿は2024年8月のものです
文:井元康一郎/写真:AdobeStock テスラ ほか(トップ画像=william87@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2024年9月10日号
■トランプ再選が現実になると世界はどうなる?
世界の政治・経済・社会に大きな影響を与える4年に1度のアメリカ大統領選挙。2024年選挙の焦点は2020年に僅差で敗れた共和党のトランプ候補が返り咲くかどうかである。
そのトランプ候補、現地時間2024年7月13日に狙撃されるという重大事件が発生したが、それを奇跡的にも軽傷で乗り越えた。そのことで世論調査の数字を超えて、一気にトランプ候補の優位性が高まったという見方が優勢となっている。
もっとも、大統領選の有権者投票日は11月5日とまだ先。そんな折、現職のバイデン大統領は二期目を目指さず副大統領のハリス氏を民主党候補として立て、支持すると表明した。
このハリス氏、バイデン政権下では当初の期待とは裏腹に、ほとんど存在感を示すことができていなかった。が、功績がない代わりに失点もない。どのような政策を表明して投票を呼びかけるかは、これからのムードによって自由自在という意外な強みがある。
実質二大政党制のアメリカ大統領選は常に二つの極端な主義主張がぶつかり合う。トランプ氏が当選した場合、まず徹底されるのは“アメリカファースト”。ただし日本にとっては必ずしも逆風とは限らない。トランプ大統領は一期目においてもブランドの国籍を問わず、アメリカへの直接投資はむしろ歓迎していた。
日本にとって追い風となるのは、バイデン大統領時代の環境産業振興策グリーンニューディールが是正される可能性が高いこと。少なくとも、地域によってライフスタイルが異なる人々に、一律で電気自動車を押し付けるような政策は取らないだろう。
一方、ハリス氏が勝てば再生可能エネルギー投資、電動化シフトは再加速する可能性がある。行方を見守りたい。
記事リンク
前の記事ホンダ渾身の新ブランドが崩壊の危機?! 漢字の国中国で巻き起こった「イエ」ブランドの漢字表記問題が中々根深いゾ
次の記事EV600kmドライブで見えた!! 日本でEVが普及しない、魅力的に感じられない最大の理由
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。