高速走行中に遭遇しやすいトラブルのひとつにガラスの飛び石がある。前を走るクルマが飛び石を巻き上げ、後続車のフロントガラスやボディに当たってしまうわけだが、飛び石を受けた時の対処法を紹介する。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC
■500円玉がガラスの修理を行うか否かの目安
飛び石などによりフロントガラスが割れ、ヒビが入った場合は、リペアか交換が必要。車検の判定基準は視野を妨げないこと、強度面で貫通しないこととあいまいだから、実際は検査員の判断によるが、ダメージが大きくならないうちに何らかの補修をした方がいいだろう。
修理方法を判断するには500円玉の大きさが目安になる。500円玉をガラスにあて、傷やヒビが隠れるようならリペアが可能。隠れないような大きさなら交換することになる。ただし、傷の位置がガラスの端部の場合は、リペア時に生じる空気や水を抜く作業が端部では困難であることから、傷の大小に関わらずフロントガラスの交換が必要になる場合がある。
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■運転支援装置がついているクルマほどガラスの修理は高額に
修理費用は、リペアなら2万円前後、交換の場合は軽自動車で7万円~10万円、普通車は8万円~15万円が目安だが、実際は車種によってさまざま。交換作業は、軽自動車も普通車も大差ないが、ガラスの種類やUVカットなど、ガラスの種類が差額に大きく影響する。
ガラス交換の場合、施工業者によっては純正品、国産社外品、輸入品から選択できる場合も。純正ガラスは保証がついているが、高額。国産社外品はカーメーカーの刻印はないが、品質は純正と遜色がなく、安価なのでコスパがいいと言える。輸入品は安価だが、視界が歪んでみえる粗悪品もあるので避けた方が無難。
また、運転支援用のカメラを装備しているクルマは費用がかさむ傾向。理由はガラス交換後、それらセンサー類の校正を完了させないと正常に動作しないから。交換作業に要する時間は半日~1日程度だが、校正作業が可能な整備工場はまだ多くはないため、その作業に時間を要することも。
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■ヒビの予防策は車間距離と保護フィルム
飛び石の被害を避けるためには前走車との車間距離をとることが肝要。特に高速道路では飛び石のダメージが大きくなりやすい。また、溝が太いタイヤは大きな石が挟まりやすいため、SUVやトラックなどの大型車の後方を走る場合は特に多めに車間距離を保った方が賢明。
その他、ガラスの外側に保護フィルムを貼るのも有効。ただし、施工にはリペア以上の費用を要するため、悩ましいところ。いずれにしても石が飛んできてから避けることはほぼ不可能。被弾しない状況下で走るように意識しよう。
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