ついに激動の時代を迎えようとしている自動車業界。電動化がメキメキと進んでいく中で、現在から2030年までの約5年間に、各自動車メーカーはどういった戦略を図り他社との差別化を図れるかが肝心である。そこで今回は、決算データや販売状況をもとにレクサスの5年後を予測!2030年までに欧州・米国・中国で全車BEVに切り替えると宣言しているレクサスだが、実際の評価は!?

※本稿は2024年8月のものです
文:佃 義夫、国沢光宏/写真:レクサス/予想CG:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年9月26日号

■現在の方針から見たレクサスの5年後の経営状況

レクサスカンパニープレジデント時代にブランド改革を行ったトヨタの佐藤恒治社長

 レクサスブランドの2030年に向けての方向性は明確なものとなっている。

 2021年12月に当時の豊田章男トヨタ社長が「トヨタBEV戦略発表会」で2030年にBEV世界販売を従来のグローバル200万台から350万台へ上方修正した際に「このうちレクサスが2030年までに欧・米・中国でBEV100%に切り替え100万台に、さらに2035年には世界100%BEVを目指す」ことを宣言した。

 佐藤トヨタ体制移行となったことで、レクサスの方向は盤石だ。

(佃 義夫 佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆)

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■面白そうな市販車が出てくる期待値

 次世代モデルは基本的に電気自動車になるとアナウンスされているが、直近5年以内に2L直列4気筒ターボ搭載モデルや、エンジン搭載のSUVを出してくると思う。

 ただトヨタブランドのような明確なビジョンを打ち出しておらず、やや「ふんわり」としている。

 次世代BEVだけれど、トヨタブランドと違い“高価になるけれど高性能”の3元系リチウム電池や全固体電池を採用する方向。魅力的かどうかは不明。レクサスの5年後は読みにくい。

●期待値:50/100 高価格、高性能のBEV中心の戦略が消費者に刺さるか微妙だ。

(国沢光宏)

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