スズキのスポーツカーと言えばスイスポを思い浮かべる人が大半ではなかろうか。現代にいたるまで圧倒的なコスパを維持しながら、進化を重ねてきた。その中の「どの世代」が印象的かを自動車評論家の皆さまに伺った。みなさん、スズキ スイフトスポーツのなかで歴代ナンバーワンはどれですか?
※本稿は2024年8月のものです
文:片岡英明、岡本幸一郎、清水草一/写真:ベストカー編集部、スズキ ほか
初出:『ベストカー』2024年9月10日号
■国産ホットハッチの代名詞!
2003年に登場したHT81Sに始まり、現行ZC33で4代目となるスズキ スイフトスポーツ。その歴代1位は現行型という結果に。
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■現行ZC33が1位。この結果は当然ですか?:清水草一
単純に乗ってて一番楽しいのが現行スイスポだったから。楽しさを日常的に味わえるんだよ。
それまでのスイスポは回してナンボでしょ。でも現行のターボは回さなくてもググッと盛り上がるトルクを味わえる。だからATでも楽しい!
実用性も高いから、国民車にもなれる。特別な感じはしないけど特別楽しいの。そして安い。ダントツ歴代1位だよ。他を寄せ付けないよ!
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■初代HT81Sを1位にした理由は何ですか?:岡本幸一郎
特殊な位置づけだったけど、初代があまりに魅力的で、多くの人に支持されたことで、その後も続けていこうという話になった。初代があったからこそ今がある。そのことを強烈に感じさせるのがスイスポだ。
中身はマジかというほど本格的に作り込まれていて、しかも価格がなんと119万円というのにも驚いた。その極めっぷりとスイスポのDNAであるコスパの高さは今でも歴代最強だ。
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■現行ZC33ではなく2代目ZC31Sが1位の理由:片岡英明
今のスイフトスポーツのイメージを定着させたのは、2代目のZC31Sだ。
世界ラリー選手権に挑んで習得した走りのメカをグッと押し込み、ステアリングを握って楽しいホットハッチに仕立てている。ホントにスズキの作品なの!? と当時は驚嘆したもんだ。
最新の4代目スイスポはDOHCターボを積み、痛快な加速を手に入れた。だが、高回転までブン回すNAエンジンの楽しさと刺激はない。
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■2代目ZC31Sを最下位にしたのはなぜですか?:岡本幸一郎
どこかが気に入らなくて最下位にしたわけではなく、初代は別格として、あとで出てきた3代目や4代目がよりいいモノを持っていたので、押しやられて最下位になってしまった感じかな。
それでも現在に通じるイメージを最初に築いたモデルには違いなく、現役当時はよく回るエンジンやしっかりとした足まわりに感心したように記憶してるけど、今となっては歴代のなかではちょっと薄味だったかな。
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