2024年9月29日に鈴鹿サーキットで行われたスーパー耐久第5戦。ピストン西沢さんがドライブするSPOONリジカラCIVICは予選でシビック勢でトップタイムをマークする。決勝は2位と1分以上の差をつける場面もあったが……結果はいかに!?

文・ピストン西沢/写真・小林克好

■鈴鹿はクルマにキツイコース

スーパー耐久はいよいよ第5戦! 国内でもトップクラスに難しい鈴鹿サーキットにSPOONリジカラCIVICは挑む

 こんにちは! ピストン西沢です。今年のスーパー耐久シリーズも第5戦。いよいよクルマの速さ強さが試される鈴鹿がやってきました。

 ご存じの通り国内最長5.8キロで、低速コーナーはシケインヘアピンの2つで残りは全てそこそこ速いから、すげ~速いの難易度マックス。シビックタイプRだと、2速は使わず3~5速までエンジン性能使い切って加速して、ブレーキ性能使い切って止まる必要があります。

 それを暑い中5時間も続けるハードなレースは、ホントにタフで、ここで勝てるクルマが本物です。ただ、先に書いちゃうと、95号車「SPOONリジカラCIVIC」はアクシデントに巻き込まれるまではぶっち切りのクラストップを快走しました。でも結果は…どうしてこんなことになってしまったのか? それはこの後をお読みください。

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■苦労しながらもセットアップに成功し、予選はCIVIC勢最速

クルマのセットアップを鈴鹿では大幅に変更。これが功を奏し予選ではシビック勢の中でトップタイムをマーク!

 ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第5戦「鈴鹿S耐」5時間レースに参戦するため、チームは9月25日(水)から鈴鹿入り。

 決勝は29日(日)なので、それまでにスプーンの数多いメニューを試しながら、本番に備えます。今回のドライバーもA山田英二/B小出峻/Cピストン西沢/D三井優介の4人で、各々1時間15分を担当し5時間を走り切る予定。

 クルマのセットアップは小出選手が主に担当し、それに残りのドライバーがインプレッションして、全員が走れるクルマを目指します。途中でクルマをほとんどリセットするところまで変えましたが、エンジニアリングやメカニックの対応スピードの速さでまとめることができ、期待の出来る仕様を探り28日(土)の予選を迎えました。

 この日は、曇り空ながら湿度の高い蒸し暑い天候となりましたが、路面はドライで95号車「SPOON リジカラ CIVIC」は、Aドライバーの山田とBドライバー小出の合算タイムでクラス4番手となりましたが、3台のCIVIC TYPE-Rの中では最速となっています。

 上位3台は4輪駆動勢で、長いレースを考えるとペース落ちの少ない95号車「SPOONリジカラCIVIC」ならば十分勝負できそうです。

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■残念だった決勝

決勝はアクシデントでフロントバンパーを損傷。テープで応急処置されている姿が痛々しい……

 翌29日(日)は、鈴鹿上空を厚い雲が覆い、スタート進行前には強い雨が降り、路面はハーフウェット状態でしたが、スリックタイヤを履いた95号車「SPOON リジカラ CIVIC」はスリックタイヤを選択。この状況だと前にいる3台の4駆勢が強いかと思われたものの、ファーストスティント担当の小出選手が場内も驚く走りを披露。

 なんとぬれた路面で果敢に走り、第3戦同様にスタートダッシュを決めてトップに浮上したのです。これは鈴鹿出身の小出選手の経験とドラテク、さらにはスプーンのABSセッティングのおかげと言っていいでしょう。

 その後も隙のないドライビングでライバルを引き離し、他車のクラッシュを見て自分で判断しピットイン。その後FCYとなり、2位に1分以上の大差をつけることが出来ました。その差を受け継いだ三井選手も同様のラップタイムで周回。

 しかしFCY直前の緊急ピットインの時に違反があり、残念ながらドライブスルーペナルティを受けてしまいます。それでも2位には40秒以上の差があり、レースも半ばの時点で3人目の山田選手にその差を引き継ぎました。

 首位のまま安定したタイムを刻んでチーム内にも楽勝ムードが漂う中、ことは起こりました。なんと、3コーナー入口で割り込んできたST-X車両が目の前で失速。避けきれない追突から、フロント部を損傷。

 このアクシデントによってインタークーラーにダメージを受けたか、ラップタイムも落ちてしまい、緊急ピットイン、補修に約6分をロスしてコースに復帰するも順位はクラス5位へと後退。

 その後ピストン西沢が引き継ぎましたが、ブーストが上がらず結果、ST-2クラスのトップから4周遅れの110周でゴール……クラス5位となりました。今回のレースもオートポリス戦同様トップを走っていたにも関わらず、アクシデント(オートポリスはFCYのタイミング)で順位を落とすこととなり残念!

 しかしクルマは様々なセットを試し、戦闘力も急激に上がってきたので、残りの2レースで勝負に出る準備はできました。また、こういったトライアンドエラーやレースでの経験は、必ずスプーンの市販パーツにフィードバックされて、みなさんのものになるので、ぜひ期待しましょう。

 事実特認パーツとして、レースで酷使しても全く問題のないオリジナルミッションパーツや、風洞でデータをとったウイングや、エアロパーツを装着して戦っています。

 第6戦スーパー耐久レースin岡山は、10月27日(日)に岡山国際サーキットにて3時間レースとして開催されます。

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