日野自動車を親会社とするNEXTロジスティクスジャパン(以下NLJ)は、自社の物流で活用してきた、物流最適化ソリューションシステム「NeLOSS(ネロス)」を10月15より発売開始した。「NeLOSS」で実現できることとは何か?

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真・図/フルロード編集部・NEXTロジスティクスジャパン

物流最適化ソリューションシステム「NeLOSS」とは?

積載率が高まる最適な積付けを割り出すことができる「NeLOSS」

 NLJが2022年12月に開発した「NeLOSS」は、量子コンピュータを用いて人の手では数時間を要する配車や積付けといった業務を、約40秒で最適化して割り出すことができる物流最適化ソリューションシステムだ。

 すでに自社のダブル連結トラックを用いた混載輸送などで実践投入されているシステムだが、2023年12月よりアサヒグループと協力し外販に向けたトライアルを開始。

 そしてこのほど、インスパイアド量子技術(量子コンピュータの技術を疑似的に再現し、大規模で複雑な組合せ最適化問題を高速に解く事ができるコンピュータ技術)を用いた「NeLOSS」シリーズ、「配車×積付けの最適化」バージョンを一部の事業者を対象に先行販売した。

 同バージョンでは、インスパイアド量子技術により、「NeLOSS」の基本システム「配車×積付けの最適化」を実現し、配車と荷物の組み合わせを割り出す複雑な業務を、数十秒~数分間で自動的に提示できるようになる。

積付結果の表示画面。同システムはクラウド型で運用されPCやモバイル端末からアクセスすることで利用できる

 今回の発売は一部の事業者を対象にしたものだが、実際のオペレーション環境での利用を通じて、クラウド型(SaaS型)ソリューションとしてのシステムの実装効果、サービス形態、商流のあり方などを検証した上で、段階的にユーザーを拡大し、2025年春より一般販売へ移行を予定している。

 また、NLJでは今後、今回の「配車×積付けの最適化」バージョンを皮切りに、「最適な運行計画」、「最適なダイヤグラム設計」、リアルタイム計算による「他社荷物との共同配送設計」を提案する「NeLOSS」シリーズの開発・発売も予定している。

今後リリースを予定する「NeLOSS」シリーズ

■「NeLOSS」シリーズ「配車×積付けの最適化」バージョンの詳細
・発売日:2024年10月15日(一部事業者様へ先行販売)/25年春より一般販売へ移行予定
・サービス内容:配車×積付け業務の最適化提案
・サービス形態:クラウド型PC・モバイル端末からのアクセスタイプ(SaaS型)
・提供価格:月額制(今後価格を決定)

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