ホンダは2024年4月25日、広汽ホンダのBEVでSUV、「e:NP2」の発売を開始し、その姉妹車となる東風ホンダ版となる「e:NS2」を同年6月から発売することを発表した。北京ショー現地からレポートしよう。

文、写真/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生

■中国専売EVシリーズ第2弾のe:NP2を発売、e:NS2を6月から発売

e:NP2はホンダの中国専売EVであり「e:N」シリーズの第2弾となる。ホンダは2035年までにEV販売比率100%の達成を目指している

 ホンダの中国専売EVである「e:N」シリーズの第2弾となるe:NP2は、広汽本田からの発売となる。また東風ホンダからも姉妹車の「e:NS2」を2024年6月から発売されることがアナウンスされた。

 ホンダは中国で2022年に発売したe:Nシリーズ第1弾のe:NP1、e:NS1を皮切りに、2027年までに10台のホンダブランドEVの投入を予定しており、2035年までにEVの販売比率100%の達成を目指している。

 e:Nシリーズ第2弾となるe:NP2・e:NS2は、新たな価値を持つEVを目指して「動」・「智」・「美」というe:Nシリーズ共通のコンセプトをさらに磨き上げてきている。クリーンで知的さを感じる室内空間に合わせ、人とクルマが一体になったような走りを提供することで、爽快な移動体験の実現を目指しているという。

 また、e:NP2は伸びやかでクリーンなデザインで、e:NS2は見る人に刺激を与えるエモーショナルなデザインで、それぞれ異なるスマートな未来感を表現したという。

■好みの香りを選択できるアロマシステムをホンダ初採用

インテリアの進化は特に大きく、大型のヘッドアップディスプレイや12.8インチディスプレイ、アロマシステムまでも搭載している

 e:Nシリーズは専用の「e:N Architecture F」をベースにホンダが培ってきたダイナミクス技術を融合することで、人車一体感がある爽快な走りを目指している。また、IPU(インテリジェントパワーユニット)には大容量のバッテリーを採用し、バッテリーの制御技術や走行抵抗の低減により、e:NP2では545kmの航続距離(中国CLTC基準)を実現。

 さらに大型のヘッドアップディスプレイや、機能と連動した光の演出などによって、先進的で機能性の高いHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)を採用。また、標準装備となる12.8インチの大型ディスプレイオーディオと、中国におけるEV専用のコネクテッド技術「ホンダコネクト4.0」の進化によって、利便性・快適性を向上させている。

 加えて冬場の快適性を向上させるため、エアコンとヒーターの協調制御などで電力消費を最小限に抑え、乗員を効率よく暖めることが可能なインテリジェントヒーティングシステムを、ホンダ車として初めて採用している。

 エクステリアデザインについてはSUVのようなユーティリティの高さとセダンのような流麗なフォルムを両立しながら、洗練され未来感のあるエクステリアデザインを目指したという。

 インテリアでは、水平基調ですっきりしたインストルメントパネルを導入し、上質な素材に包まれる心地よい空間に。また、大型ディスプレイオーディオやスマートフォンのアプリから好みの香りを選択し、その香りを車内へと拡散させるアロマシステムをホンダ車として初めて採用しているのにも注目だ。

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