2024年10月26-27日に開催されたスーパー耐久第6戦岡山ラウンドの予選で大きな事故が起きた。ST-5クラスの17号車 DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2は2コーナーで横転事故を起こした。フロントガラスが割れるまでの大事故だったが、決勝に17号車の姿があるじゃないか!! 復活までの約10時間を追ってみた。
文:ベストカーWeb/写真提供:アルト渕上(Xアカウント)・ベストカーWeb
■予選で横転事故も大復活を果たす
国内最大級の耐久レース、スーパー耐久で唯一のディーゼル車で戦うチーム「TEAM NOPRO(以下:ノプロ)」。毎年チャンピオン争いをするほどの強豪チームで、ノプロはランキング1位で迎えた第6戦岡山ラウンドで事件は起きた。
予選を順調にこなしていた矢先、最後のDドライバー予選中の2コーナーで横転事故を起こした。ドライバーによるとオーバースピードでコーナーに侵入し、バランスを崩しグラベルに。その際に足をすくわれ1回転+90度横転したという。
岡山国際サーキットのレスキューは迅速な対応をし、ドライバーが脱出に迷っている間に、レスキュー担当の救出準備は整っていたとのこと。そしてドライバーに怪我はなかった。
車両の外装はもちろん破損していたのだが、1番大きな傷は横転の影響によるAピラーの変形とフロントガラスの割れだった。スーパー耐久ではクラッシュした際にリペアをするのはよくある話だが、ここまでの大クラッシュだとリタイアするチームも多い。
しかし、ノプロは諦めなかった! まずは知り合いつてに地元のガラス屋さんの手配から始め20時頃にサーキットに来てくれることを確認。ガラス屋さんが来るまではエンジンが問題なくかかることを確認し作業を始める。
決勝スタートまで約10時間強と残り少ない中、メカニックたちは徹夜で作業を進める。壊れたパーツは「これぞスーパー耐久!」と言わんばかりの、自走で持ってきたナンバー付のマツダ2から壊れたパーツの代りを取る。
壊れたフロントガラス、ミラー、ヘッドライト、ラジエーターシュラウドはスペアカーから取った。また曲がってしまったフロントダンパーはいつも持参しているスペアのものに交換。
曲がってしまったAピラーはスペアカーから取ったガラスが付くように叩いて引っ張ってを繰り返しなんとか形に。電話取材をしたところ「ロールケージもあったし大した作業ではなかった。」とチーム代表の野上監督は語るが素人からはそんな簡単な話とは思えない。
その後アライメントを取り正常な値に調整。この時点で朝の4時だったという。前日に受けていた車検をもう一度受け、再車検を無事合格!
予選9番手から3時間レースをスタートしたノプロは結果的に4位フィニッシュでランキングは2位に。「表彰台なら復活劇として完璧だった……」と野上代表は語るが、来月行われる最終戦でチャンピオン獲得に期待しようじゃないか!!!!
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