フロンクスの好調なセールスで存在感を増して始めているスズキ。2024年4~9月における四輪車の国内生産・国内販売も3期連続増で前年同期実績を上回っている。だったら、今こそ、スズキのクルマに注目してみない?
文/FK、写真/スズキ
■スズキの人気モデルは月販目標台数の9倍を受注した「フロンクス」だけじゃない!
“扱いやすいクーペスタイルSUV”のコンセプトのもと、力強さ・上質さ・洗練さをあわせ持つデザインに取り回しの良さと快適な室内空間を兼ね備えた新ジャンルのコンパクトSUVとして、2024年10月にデビューしたフロンクス。
その発表会では累計受注台数が9000台(月販目標台数の9倍)にのぼることも報告され、バカ売れの状況となっている。
流麗なスタイリング、スポーティで高級感がありながらSUVの力強さを演出したインテリア、日常でも扱いやすいサイズ、力強い加速性能に加えてスムーズかつスポーティな走りを生み出す1.5リッターK15C型エンジンなど、特筆点は枚挙に暇がないフロンクス。
加えて、車両本体価格も比較的リーズナブルな254万1000円~273万9000円といいこと尽くめ。
そんなこともあって、フロンクスは群雄割拠の様相を呈している国産ミドルクラスSUV市場を牽引する存在として、しばらくは話題をひとり占めしそうなほど絶好調というわけだ。
しかし、スズキのクルマはフロンクスだけが人気を集めているわけではない。クルマ好きなら薄々感じているかもしれないが……じつは今、スズキがアツいのだ!
歴史遺産車に選定されたアルト、2025年次 RJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したスイフト、絶対王者のN-BOXに肉迫するセールスをみせるスペーシア、さらにはアウトドアユースに使いたい軽トラらしからぬスーパーキャリイ Xリミテッドなど、注目モデルが目白押し!
それだけに、今後もスズキの動向から目を離すべからず。
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■愛され続けて45年、約537万台の国内累計販売台数を誇る「アルト」を国民車に認定せよ!
快適・機敏・安全に走るクルマ本来の機能を追求した軽ボンネットバンとして、1979年5月にデビューしたアルト。
新しい市場を切り拓くとともに徹底的なコストダウンとあわせて、当時としては画期的な全国統一の47万円という低価格で大ヒットを記録した。
このような功績が認められ、2024年11月に日本自動車殿堂の「歴史遺産車」に選定され、国産車の歴史にその名を刻むこととなった。
そんなアルトの現行モデル(2021年12月に登場した9代目)は、従来のR06A型エンジンとエネチャージの組み合わせに加え、R06D型エンジンとマイルドハイブリッドの搭載によってWLTCモード燃費で軽自動車トップの27.7km/Lを達成するなど、初代アルトが目指した“暮らしに役立ち、優れた経済性を持つクルマ”を色濃く打ち出していることが大きな特徴となっている。
また、アルトが採用したプラットフォームは剛性・衝突性能・走行性能などに優れる軽量&高剛性のHEARTECT。
バックドア、センターピラー、サイドドアを環状骨格構造にすることでボディ全体の剛性が大きく向上し、かつ防音・防振対策とも相まって快適な乗り心地と静粛性も実現している。
一方、見た目はベーシックなスタイルによって誰もが気軽に安心して乗れる親しみやすいデザインを採用。親しみやすさを演出するべく、丸みを帯びた柔らかなフォルムのなかに楕円形のモチーフを取り入れたことが大きな訴求ポイントといえるだろう。
他にもスズキの予防安全技術であるスズキセーフティサポートが全車に標準装備されていたり、前席・後席ともに広いヘッドクリアランスやゆとりあるショルダールームとすることで広い室内空間を実現していたりと内容も充実。
そう考えると、最上位グレードでも137万9400円という車両本体価格はバーゲンプライスといわざるを得ない!?
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■もう殿堂入りでよくない? 「スイフト」は4代続けてRCJカー・オブ・ザ・イヤーを受賞
日本自動車研究者ジャーナリスト会議が主催する“2025年次 RJCカー・オブ・ザ・イヤー”を受賞したスイフト。
スイフトは初代から現行の4代目まで全世代で同賞を獲得しており、日本のみならず世界各国で多くのユーザーに愛されているスズキの代表モデルではあるが、なかでも現行の4代目は2023年12月のデビュー時から評価が高かった1台である。
歴代のスイフトで培ってきたデザイン性や走行性能は継承しつつ、安全装備や利便性の高い装備を充実させることで“クルマと日常を愉しめる”という新たな価値が加わり、大きな進化を果たした4代目。
先進的なイメージを表現するべく採用したクルマ全体を包み込むラウンド形状が個性や走りを想起させるエクステリアや、インパネとドアトリムをつなげたスタイリングによってドライバーとクルマの一体感を表現したインテリアなど、内外装はともにひと目見て印象に残るデザインが採用されている。
加えて、新開発のエンジンとCVT、さらには高い空力性能によって実現した優れた燃費性能も4代目の大きな進化といえるだろう。
Z12E型エンジンは効率化による高い燃費性能はもとより、低速から滑らかに上昇するトルク特性によって街乗りでの軽快感も実現。
また、低剛性ダンパーを採用するとともに軽量化した新開発のCVTの採用も静粛性と燃費性能に大きく貢献している。
さらに、優れたデザイン性を維持しながらバックドアサイドスポイラーの採用やフロントストレイク、フロントバンパー、ホイール形状などを最適化したことで先代モデルより空気抵抗を約4.6%低減し、クラストップレベルの空力性能も実現しているのだ。
それでいて、車両本体価格が172万7000円から233万2000円とリーズナブルとくれば、人気が出ないワケがない。
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■絶対王者のN-BOXもウカウカしていられないほどの猛追を見せる「スペーシア」の存在感
2024年5月の軽四輪車通称名別新車販売確報で絶対王者であるN-BOXを抜き、1位を獲得したスペーシア。
2024年1~10月の販売台数においてもN-BOXの17万3395台に次ぐ2位(13万8664台)につけ、7万2580台の3位タントを大きく引き離している。
現行の3代目は“わくわく満載! 自由に使える安心・快適スペーシア”をコンセプトに、デザインや快適で居心地のよい室内空間、安全機能などの魅力をより進化させて2023年11月にデビュー。
心地良さ&ワクワク感を表現したスペーシアと上質感&華やかさを表現したスペーシア カスタムという、キャラクターが明らかに異なるふたつのモデルは発売当初から好調なセールスを記録した。
そして、2024年9月には広い室内空間とアクティブなスタイルを融合した第3のモデルとしてスペーシア ギアがデビューし、N-BOX包囲網を形成。
特に、最後発のスペーシア ギアはアクティブ感のあるエクステリアとアウトドアギアのような道具感のあるインテリアが時流にマッチしている印象だ。
また、スペーシア ギアでは専用装備として濡れたまま乗っても汚れにくい撥水加工シートや砂や泥汚れに強い防汚タイプラゲッジフロアを採用。
さらに、快適な後席空間を演出するマルチユースフラップも大きな特徴でフラップの位置や角度を調整することでくつろぎ感を得られるオットマンモード、走行中の姿勢安定をサポートするレッグサポートモード、荷物の落下を予防する荷物ストッパーモードという3つのモードも選択となっている。
加えて、冬の寒い日でも快適な運転をサポートしてくれるステアリングヒーターまで標準装備されており、至れり尽くせり!
N-BOX JOYとタイマンが張れる1台として、今後のセールスにも大いに期待したい。
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■「スーパーキャリイ Xリミテッド」は“軽トラ=はたらくクルマ”を超越したイケトラだ!
最後に紹介する1台は、1971年から2009年までの39年間にわたって登録車を含めたトラックの車名別年間販売台数ナンバーワンを獲得し、60年以上の歴史を誇るキャリイの特別仕様車として2023年12月に登場したスーパーキャリイ 特別仕様車Xリミテッド。
軽トラといえば一般的には“はたらくクルマ”というイメージが強いだろうが、このスーパーキャリイ 特別仕様車Xリミテッドはひと味違う。
スーパーキャリイ X LEDヘッドランプ装着車をベースに専用のデカールを追加したほか、メッキ部分のフロントガーニッシュやフォグランプベゼルをブラックに変更し、スタンダードモデルとは明らかに一線を画す“攻めたビジュアル”を与えられていることが大きな特徴となる。
また、トラックのタフで精悍な印象をいっそう高めるべく、ホイール、ドアハンドル、ドアミラーをブラックで統一するドレスアップがなされるなど、スズキらしからぬ(?)少々ぶっ飛んだ個性が爆発!
加えて、背もたれを前に倒せばテーブルとして使用できる助手席シートバックテーブルや、座面に着座姿勢を安定させるサイドサポートを設定した撥水加工のファブリックシート表皮シートなどが採用されており、使い勝手の良さも特筆点といえる。
ボディカラーもイメージ色となるモスグレーメタリックをはじめ、シルキーシルバーメタリック、クールカーキパールメタリック、ブルーイッシュブラックパール3、デニムブルーメタリックを用意。
これまでの軽トラでは考えられないスタイリッシュなカラーがズラリ。いずれもアウトドアシーンとのマッチングを意識していることは想像に難くない。
そして、2024年4月に行われた一部仕様変更では新たに2WDモデルを追加。その150万円代の車両本体価格も大きな魅力といえるだろう。
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