「MAZDA 3」に繋がる1台はこんなところに!! マツダがバブル期に送り出したクーペ「エチュード」はシルビアやプレリュードのライバルになれたのか!?!? 当時の雰囲気を振り返りながら「エチュード」を解説!! 存在を知らなかったあなたもこれでマツダ博士だ!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:マツダ

■バブル期のマツダらしい特別な1台!! でも、認知度は…??

3ドアハッチバックのようなデザインだが、マツダはスペシャルティクーペと主張。フラッシュサーフェイス化されたリア部分は当時としては斬新な手法

 1987年1月、5代目ファミリアをベースとしたオシャレな3ドアハッチバック(マツダはクーペと謳っていた)がエチュード。このエチュードという車名はフランス語の「練習曲」から来ている。

 ファミリア3ドアが全長3990×全幅1645×全高1390mmだったのに対しエチュードは全長4105×全幅1645×全高1355mmと長く、低くして差別化。エクステリアではフラッシュサーフェイス化を徹底したスムーズな面構成が特徴で、Cピラーをウィンドウで覆うなど当時としては斬新なデザインだった。マツダはこれをテラスバックと呼んでいた。

 バブル経済真っ只中、1.6L、DOHCエンジンでオシャレなクーペを出したのはいいけど、当時、20代だった筆者はこのエチュードに対してどう思っていたのか?  

■テラスバックって一体何なのよ!?!? おしりはまるでRX-7!?

当時の広告写真

 ファミリアを無理くりデザイン変えて、都会派クーペに仕立てた感じで、内装もメカニズムもファミリアとほぼ同じ。エクステリアデザインも、このデザインだから買う! というパンチの効いたものではなかった。この時代は、S13シルビアや2代目プレリュードといったデートカーブームが起きており、そのなかにあって、さりげなさはあるものの、存在感は薄かった。

 発売当初のエンジンは110psを発生する1.6L、DOHCと1988年3月に追加された76psの1.5L、SOHCエンジンの2種類。5速MTも用意されていた。

 当時のエチュードの広告は、「エチュードの頃」。砂浜の佇むエチュードの後ろ姿の写真の下には、「ずっと探していた音楽のようです。アーバン・チューンド・エチュード」。センスよくオシャレにイメージだが、さすがにインパクトに欠ける。

 ファミリアが1989年に6代目にフルモデルチェンジして切り替わった時に、リトラクタブルヘッドライトの4ドアクーペともいえるスタイリッシュなファミリアアスティナがデビュー。約1年間アスティナと併売されたが、アスティナの人気が高くエチュードはほとんど売れなかったため1990年に生産中止となり3年弱で終焉を迎えた。

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