住宅街を歩くカモたち。19日行われた毎年恒例、京都の「カモのお引っ越し」です。実は今年のお引っ越し、いつもと様子が少し違ったんです。地域住民たちを巻き込んだ大冒険に密着しました
街中を歩く6羽のカモの子どもたち。京都のこの時期の風物詩、「カモのお引っ越し」です。
京都市左京区の要法寺。この寺では19年前から、春になるとカモがやって来て卵を生み、鴨川への引っ越しに備えて子育てをします。
2023年は卵を小動物に食べられてしまい…。再度生んだ卵がようやくかえるなど、困難を経てのお引越でした。
4月初旬、カモの世話をしている住友さんについていくと、黒いシートの下に…。
いました！ 卵を温めているお母さんガモです。
【寺でカモの世話をする住友宏子さん】「こうしといたら獣が入れないかなと」
ことしは卵を守り切り、4月17日、6羽の赤ちゃんが生まれました。泳ぐときもお母さんピッタリ、愛くるしい6兄弟です。
この日、カモの様子を見に来たのは小学3年生の石部美湖ちゃん(8)とお兄ちゃんの大司くん(10)。
「見えた！見えた。すごい！すごい」
2023年も見に来た、近所のきょうだいです。カモが大好きな２人。小さいときから毎年カモの引っ越しを見守ってきました。特に、美湖ちゃんは自宅で絵を描くほどの溺愛ぶり。ことしも学校帰り、頻繁に池を訪れていたのです。
【美湖ちゃん】「ぬいぐるみみたいだった」
（Ｑ.もし名前つけるとしたら？）
【大司くん】「もふもふ」
【美湖ちゃん】「ふわふわ」
そして、小雨が降った19日、カモにとって暑すぎない絶好のお引っ越し日和ですが…
【記者リポート】「今、鴨が池から出てきて歩きはじめました。ことしは親ガモの姿がみられません」
鴨川にエサを探しにいったままなのかなんと、お母さんガモが不在。異例の子供たちだけでお引っ越しスタートです。
地域の人たちの誘導で道に繰り出しますが…
【記者リポート】「親ガモがいない中で疲れてしまったのでしょうか。子ガモたちは座り込んでしまっています」
道路の真ん中で座り込んでしまう子供たち。進んでは…休憩、またまた休憩。
美湖ちゃんも見守る中、少しずつ少しずつ、鴨川に向かいます。
市民に守られながら頑張るカモの姿に、美湖ちゃんは…
【石部美湖ちゃん】「卵の時から見ていてそれでお引越しが見れてとっても嬉しい（Ｑ.子供たちだけで引っ越ししているのどう？）すごいなって思う。あんなふわふわやったのにもうこんなに大きくなった」
交通量の多い大通り沿いに出た後も細心の注意を払います。
一番の難所、横断歩道では…
【住民ら】「ああー！！」
飛び出そうとするカモを押さえ、何とか渡りきりました！
出発からなんと3時間以上。例年の3倍の時間をかけて子どもたちはようやく新しい家、鴨川に到着しました。
鴨川を眺めたら、大冒険を乗り越えたカモたちの姿が見られるカモ！？
（関西テレビ「newsランナー」5月20日放送）
鄭重声明：本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
