5月に入り、最高気温が25度を超える夏日が続いている。この暑さの要因や、夏に向けて気温が上がるメカニズムを村田気象予報士に解説してもらった。2024年も2023年に匹敵する猛暑が予想されるという。

5月で“夏日”は珍しくない

気象予報士の村田光広さんによると、太平洋高気圧に覆われて日差しが強く、暖かい南風が流れ込むという条件がそろうと、5月中旬で25度を超えて夏日になるのは珍しいことではないという。

気象予報士・村田光広さん:
ただ、気温が平年より高くなる傾向は、2023年の春からずっと続いている。地球温暖化で地球全体の温度が高いということと、2023年の春から発生しているエルニーニョ現象の影響である。

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エルニーニョ現象とは、ペルー沖の海面水温が高くなることで、世界の広い範囲の天候に影響をもたらす現象である。日本では暖冬となる傾向で、この時期の高温にも影響が残っていると考えられている。

夏の後半にラニーニャ現象発生か

また、今後の見通しについて村田気象予報士は、「2024年の夏は、記録的な猛暑となった前年に匹敵する暑さになる可能性がある」と語る。

エルニーニョ現象は、この夏に収束する予想だが、現在インド洋の海水温が平年に比べて高くなっているという。

気象予報士・村田光広さん:
海水温が高いと、そこで対流活動が活発になり上昇気流が発生する。すると必ずその周辺で下降気流が強まるが、その下降気流がちょうど日本の南にある太平洋高気圧のある所で強まると、太平洋高気圧の勢力も強くなると予想される。つまり、2024年も猛暑になる可能性がある。

また、夏の後半には、日本に暑さをもたらすラニーニャ現象の影響も予想されていて、予断を許さない夏の暑さが見込まれている。

(福井テレビ)

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