高校総体の優勝校が出場する全国高校総体・インターハイは、2023年度からバスケットボールやラグビーなど団体9競技で、複数校による合同チームで出場できるようになった。
2024年の秋田県高校総体の合同チームの出場数は、男子4チーム、女子1チームの計5チーム。
このうちソフトボールは、4校合同チームだ。学校同士距離があるため練習時間などの制限はあるが、チームは勝ち進むために練習に励んでいる。
続々とグラウンド入りする選手たち。由利本荘市の西目高校で練習に励むのは、ソフトボールの合同チームだ。
西目のほか、能代松陽、横手城南、湯沢翔北で結成され、2024年4月に始動した。どの高校も単独で出場できず、連合を組んだ結果、総勢23人に。2チームに分かれて出場できるほどの人数が集まったが、生徒の多くが「このチームで出たい」という思いが強く、県高校総体には1チームで挑む。
この日は2週間ぶりに全員がそろった。全員集まっての練習は、移動距離もあるためなかなかできず、平日はそれぞれの学校で練習し、土日の練習試合などを通じてチームとしての連携を確認する。
単独チームに比べて練習量が少ないのが、合同チームの課題だ。
合同チーム・千葉智也監督(横手城南高校):
「各校人数が少ないので、連係プレーやランナーをつけた練習ができないので、実際に試合でそういう場面になると『もっと練習できたら良かった』と思うことはある」
ただ、そうも言っていられず、選手は工夫しながら一つ一つの練習・試合を大切にする。
横手城南高校・佐藤萌波主将:
「練習試合で見つかった課題を各高校に共有して、それを持ち帰って課題を解決しつつ、個人の課題も直しつつ、次の試合に向けて頑張っている」
能代松陽高校・田代日向選手:
「最初はまとまりがなくて、コミュニケーションも全然とれていなかったが、日々少ない合同練習を重ねていく中で、コミュニケーションをとってプレーの中でも生かせている」
合同チームにインターハイの道が開けていることが、選手のモチベーションの維持につながっている。
能代松陽高校・田代日向選手:
「実感はあまりないが、上まで行けるなら目指したい」
合同チーム・千葉智也監督(横手城南高校):
「力のある選手もいるので、やるからには勝てるように練習してきている。結果を出せるように頑張っている」
そしてこの日は、山形県の合同チームとの練習試合も行われた。
投げてはエースの田代投手が、速球を中心に三振の山を築き、得点を許さず。打線もつながりを見せ、大量16得点で快勝。大会に向けて弾みをつけた。
横手城南高校・佐藤萌波主将:
「他のチームよりは抜けているところがいっぱいあるが、一人一人が全力を尽くして東北大会出場を目指して頑張る」
能代松陽高校・田代日向選手:
「緊張するとは思うが、自分の力をその場で発揮できるように、残り少ない練習を頑張りたい」
様々な制約をはねのけて挑む県高校総体。ソフトボールは8チームで争われ、4校合同チームは6月1日、大館桂桜との初戦に臨む。
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