トイレを視察する山下真・奈良県知事(左)=奈良県生駒市で、川畑岳志撮影

 奈良県立高校のトイレ設備を改善するため、山下真知事は6日、生駒市上町の奈良北高を視察した。前身の北大和高が開校した50年前から残るトイレなどを見て、「インパクトがあった。生徒がトイレに行くストレスを減らせるようにしたい」と話した。

 県は「トイレピッカピカ計画」と銘打ち、2028年度までに県立高校全29校のトイレを洋式にするなど、大規模に改修する予定。24年度に設計業務を終え、25年度から工事を始める。

 奈良北高にある全12カ所のトイレには1974年の創立当時から変わっていないトイレも残る。そのため、同校によると、和式が多い▽老朽化で汚れがひどい▽段差が多くバリアフリーが進んでいない――などの状況があるという。

 この日、山下知事は河合知子校長の案内で校内を見て回った。視察の中で生徒から「座れるので洋式の方がいい」「汚いせいで、男女問わずトイレに行かず我慢しようということがよくある」などの意見を聞き取った。

 視察を終えた山下知事は、24年度から高校授業料を無償化し、公立と私立の格差を減らしたことに触れたうえで、「設備面では公立のレベルを上げないといけないと痛感した」と語った。【川畑岳志】

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