この時期ならではの自然を楽しめるスポットを紹介する。秋田県にかほ市の鳥海山の麓に広がる「獅子ヶ鼻湿原」だ。清らかな水の恵みに、ブナの原生林。そこには神秘的な空間が広がっている。獅子ヶ鼻湿原の魅力を存分に楽しめるトレッキングツアーに、飛世直樹アナウンサーが参加した。

にかほ市象潟町の獅子ヶ鼻湿原。鳥海山の麓に広がる約26ヘクタールの湿原は、国の天然記念物に指定されている。

中島台のブナの森、そしてその中にある獅子ヶ鼻湿原を散策するトレッキングツアーが5日に開かれ、県の内外から5人が参加した。

コースは約5キロ。ブナの原生林に囲まれた森の中を散策しながら、日本一の太さを誇る形が変わった奇形ブナ「あがりこ大王」や、世界的にみても貴重とされるコケの群生地「鳥海マリモ」を目指す。

ガイドを務める佐藤公さんが、見どころを丁寧に説明してくれる。

 認定ガイド・佐藤公さん:
「ブナは真っすぐ伸びる木。でもこの辺のブナの木はちょっと違う。こぶがあったり、ぐにゅっと曲がっていたり、ここのブナは変わっている」

様々な形のブナを見ながらゆっくり散策する。

 飛世直樹アナウンサー:
「1時間歩いてきたが、鳥の鳴き声や川の流れる音が聞こえ、リラックスできる」

そしてついに「あがりこ大王」に到着。あがりこ大王は、樹齢300年以上。幹回りは7.62メートルで、奇形ブナとしては日本一の太さだ。

 飛世直樹アナウンサー:
「不思議な形をしている。サルやゾウの形に見え、生命の力強さ・パワーを感じる」

さらに進むと、川底にボール状に集合した固有のコケ「鳥海マリモ」が生息している。鳥海山からの豊富な湧き水などがつくり出した、まさに自然の恵みだ。現在は落ち葉などがかぶっているが、7月ごろにはより緑が深くなるという。

自然の恵みを存分に味わい、3時間のトレッキングを終えた。

 飛世直樹アナウンサー:
「道中、様々な形のブナがあり、見ているだけで楽しめた。そして、この森の空間は歩いているだけでリラックスできる。仕事を忘れるくらい癒やされた」

参加者も大満足の様子だった。

 大仙市から参加した人:
「すごく楽しかった。思ったより急じゃなくて、初めて参加したが、ブナの木がすごくきれいでとても良かった。癒やされた」

 徳島県から参加した人:
「雑誌に載っていて1回は来てみたいと思って、今回たまたまチャンスがあった。行きたい時に来ないとずっと来られない所はある。白神山地は行ったことがあるが、ここは木の形が独特」

このトレッキングツアーは6月23日にも開催され、10月には紅葉を楽しむツアーが予定されている。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。