今年も夏の猛暑が予想される中、コメの生産者たちが暑さ対策に汗を流しています。新潟県長岡市では6月27日、今の時期に重要となる作業の様子が公開されました。
【記者リポート】
「こちらの田んぼ、現在水が入っていませんが、渇水に陥っているわけではありません。今の時期に重要なあえて水を抜く“中干し”の状態なんです」
27日、長岡市内の田んぼで行われたのは、コメを生産する上で夏の猛暑対策として欠かせない作業。
【とちお営農センター 土田太一 係長】
「今年もまた3カ月予報で気温が高いと出ている。去年は正直、一等米比率が稀にみる低さだったので、何とか回復していただければ」
県産米は去年、高温小雨の影響で一等米比率がうるち米全体で15.7%、コシヒカリで4.9%といずれも過去最低に。
JAえちご中越では今年も予想される猛暑に対応するため、“中干し”と“溝切り”と呼ばれる作業の重要性を生産者に伝えています。
中干しは例年、田植えから約1カ月が経ったころに田んぼから意図的に水を抜き、乾かす作業のこと。
コメの品質低下につながる未熟米を生む茎の発生を抑える効果があると言います。
もう一つの重要な作業が溝切り。機械を使い、田んぼの中に溝を入れることで水の流れを良くすることができ、田んぼの隅々まで速やかに水を行き渡らせることが可能になるということです。
一見、力のいらない作業にも見えますが…。
【記者リポート】
「スムーズに進んでいるように感じますが、機械といえど、下半身の力・腕の力を使うため、暑い中では重労働です」
今年も厳しい暑さが予想される中、生産者たちはたゆまぬ努力でコメの生育管理に取り組んでいます。
【栃堀サスカッチ 土田春夫 代表理事】
「去年みたいに等級が落ちる心配もあるので、コメ農家としては収量確保と消費者においしいコメを出荷できるようにという思いでやっている」
今年も水不足により一部地域では田植えができない状況も発生している県内。コメ王国の威信をかけた生産者たちの葛藤が続きます。
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