「100円朝食」を味わう学生=三重県鈴鹿市岸岡町の鈴鹿医療科学大で2024年6月25日、渋谷雅也撮影

 物価高騰による経済的負担を減らし、学生の生活習慣改善の助けになるように三重県の鈴鹿医療科学大が初めての試みとして「100円朝食」を提供している。土日、祝日を除く7月12日まで学生食堂で1日約100食が準備されている。

 「100円朝食」は「朝食を作ることが面倒」「物価高騰で食費を節約している」など学生の生活習慣が不規則になっていることを受けて企画し、実現した。メニューはトーストとゆで卵に、鶏ガラや玉ねぎなどを約1時間煮出したチキンブイヨンをベースとした3種類のスープが週替わりに提供されている。メニューを考案した高木久代副学長は「ただ朝食を提供するだけでなく、薬膳を取り入れ栄養バランスもしっかり考えた。心臓や肝臓などの五臓を潤して体を目覚めさせて授業に取り組んでもらいたい」と説明した。

ゆで卵、トーストと豆乳スープがメニューの100円朝食=三重県鈴鹿市岸岡町の鈴鹿医療科学大で2024年6月25日、渋谷雅也撮影

 学生食堂では午前8時45分のオープンから、学生の姿があった。保健衛生学部3年の別所美紗妃さん(21)は「自分で1人分の朝食を作ることに難しさがあって悩んでいた。100円でおいしく感じておなかいっぱいに食べることができるなら、毎日来たいと思う」と話した。

 大学は注文した学生からアンケートに答えてもらい、結果次第で今後の継続を検討するという。【渋谷雅也】

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