東京電力は19日、福島第1原発からの処理水の海洋放出を再開した。昨年8月の放出開始以来5回目で、本年度は初めて。5月7日までに約7800トンを放出する。
処理水は、放出前に放射性物質の濃度が国や東電の基準を満たすことを確認している。本年度は計7回、約5万4600トンを放出する計画で、含まれる放射性物質トリチウムの総量は、年間上限とする22兆ベクレルを下回る約14兆ベクレルを見込む。
処理水の海洋放出は昨年8月24日に開始。これまで計4回で約3万1200トンを放出した。
原発周辺で採取した海水の分析結果を翌日公表する「迅速測定」で、放出開始以降に検出したトリチウムの濃度は最大で1リットル当たり22ベクレルだった。東電が設けた放出停止の基準(700ベクレル)や世界保健機関(WHO)の飲料水基準(1万ベクレル)を大きく下回っている。
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