近ごろ東京・渋谷ではやるもの。
強い日差しが照り付ける中、多くの外国人が入っていく店があります。

海外から訪れた人々が吸い込まれるように入っていく店。
お目当ては日本人のソウルフード、“おにぎり”です。

多くのインバウンドの人々が訪れる渋谷には、ほかにも人気のラーメン店やハンバーガー店など多くの飲食店があります。

そんな中、なぜおにぎりが人気なのでしょうか。

ノルウェーから(18):
食べるのが簡単だし、出てくるのが早いね!不健康じゃないのがいい!ジャンクフードではなく健康的だよ。

アメリカから(30代):
とてもおいしいし消化もいいね。何を食べているかがわかるのもいいよ。

1日に約800個のおにぎりが売れるこの店では、朝の時間帯にやってくる客の9割が外国人。

1日で見ても、その半分が外国人だといいます。

インバウンドの人々に人気のおにぎりは、スパイシーツナマヨやガパオといった辛い味の具が入ったものです。

店ではほかにも梅やおかかといった定番はもちろん、ベーコンとクリームチーズや筋子とシャケといったさまざまな味のおにぎりが楽しめます。

ノルウェーから(18):
日本に来たらぜひおにぎりを食べたいと思ってここに来ました。日本の味を知ってしまったから、向こうの(ノルウェー)おにぎりは食べられないわ。

デンマークから(20代):
コンビニで買うより高いけどおいしいから、それだけの価値があるよ!

店員によると、実は店は苦しいさなかだったといいます。

戸越屋 管理部長・木本英二さん:
米の値段が昨年に比べて2割ほど上がっている。いろいろな食材が昨年から比べて上がっている。企業努力で(価格)据え置きにしたいと願っていたが、それでは非常に経営が厳しい状況。少し値上げさせていただいた。

今後も猛暑の影響で米が不作の可能性があり、のりや具材の価格高騰が続くとさらに値上げを考えなければいけないといいます。

そんな時に起きた外国人観光客のおにぎりブームについて、店員は…。

戸越屋 管理部長・木本英二さん:
外国の方が来ていただいているおかげで潤っているのは事実。うちにとっては命綱かもしれない。ありがたいどころではない。しっかりとしたおにぎりを出して、日本の食文化を伝えるという使命がある。

日本の物価高を物ともしないインバウンド需要。
意外なところで飲食店のピンチを救っているようです。

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