猛烈な暑さが続く中、25日に朝から混雑をみせていた場所が…
◆記者リポート
「福岡市内の医療機関には、朝から発熱外来の患者さんが続々と訪れています」
福岡市西区にあるクリニック。
発熱外来で続々と患者が訪れ、医師や看護師が対応に追われていました。
◆やまもとホームクリニック 山本希治院長
「先々週ぐらいから発熱患者さんの数が増えてきた。発熱外来患者の7~8割、場合によっては9割近くがコロナ感染症」
県が25日に発表した最新の集計によりますと、県内での7月15日から21日の1週間の新型コロナ感染者数は1医療機関あたりの平均で19.44人と前の週の1.3倍となり10週連続で増加となりました。
取材したクリニックでも、24日に発熱外来に訪れた26人のうち21人が陽性となっていて、25日も取材中のわずか30分ほどの間に5人が陽性となりました。
現在流行しているとみられているのは新たな変異株「KP.3」で、感染力が非常に強く喉の痛みや発熱の症状が特徴です。
◆やまもとホームクリニック 山本希治 院長
「39度と40度とか熱が出て、やはりきつくてとか喉がかなり痛いと、喉が通常じゃなくて、もう本当に咳が出てきついと」
そんな中、ここ最近の猛烈な暑さで、新型コロナと熱中症を同時に発症するいわゆる「熱中症コロナ」が増えてきていると言います。
◆やまもとホームクリニック 山本希治 院長
「新型コロナで発熱しているのか、熱中症とか脱水で熱が出ているのか分からない患者がいる。コロナの治療をしつつ連日点滴が必要という方もかなりいる」
「熱中症コロナ」とは、どんな症状なのか…
取材班が話を聞いたのが、7月初旬に暑さで体調を崩したという50代の男性です。
◆“熱中症コロナ”にかかった50代の男性
「(仕事の)最中に意識がなくなって、上司が救急車を呼んで『熱中症』ということで異常が見つかり、検査で『コロナの陽性』が見つかった。せきと痰と全身のだるさ。ちょっときつい風邪ぐらいの症状が出た。熱中症と合わさると体力がゼロ状態になってしまうので、なかなか治りづらい」
治療にあたる医師は、新型コロナ対策と熱中症対策が相反していることが急増している原因のひとつだと指摘しています。
◆“熱中症コロナ”急増の一因は…
◆いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道 院長
「(熱中症対策には)エアコンを継続的に使うことが非常に重要だが、喉の粘膜が乾燥してバリア機能が弱ったり換気不良になることがあり得る。エアコンで部屋の中は空気をかき混ぜているような状態だから、感染者がいると空気感染するウイルスがぐるぐる回ってしまう」
迎えた夏本番。
コロナ対策のマスクが熱中症を引き起こすケースもあり、しばらくの間は状況に応じた新型コロナ対策と熱中症対策が必要となります。
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