暑くなり冷たいスイーツを求める人が増えるこの季節に、長崎市内にジェラートの専門店がオープンした。見た目もオシャレなジェラート。アイスをこよなく愛するオーナーは意外な職業との二刀流だ。
まるで高級フルーツカクテル
7月8日、長崎市浜町アーケードの一角にジェラート専門店がオープンした。
この記事の画像(13枚)ショーケースには入れ替わりで12種類のジェラートが並ぶ。
イチゴにピスタチオ、ミントチョコに五島灘の塩などバラエティ豊富で、フルーツもふんだん。見た目の「キラキラ感」はまるで宝石箱だ。
好みの3つを選んでワッフル生地のコーンに盛り付け、飴細工を添えて提供している。ワンランク上のおいしさが魅力の「大人のジェラート」だ。オレンジ、パイナップル、マンゴーなどが入った「南国トロピカル」を選んだKTNアナウンサー、そのお味は。
KTN吉井誠アナウンサー:
これは傑作だと思う。フルーツ単体ではこのおいしさは出せない。高級なフルーツカクテルを飲んでいるような感じ。
店を経営しているのは唐田博貴さんだ。「飲むような口どけ」には秘密がある。
「作りたて」が生み出す極上の口どけ
滑らかな食感の秘密は「作りたて」にある。ジェラートは店内の厨房で作っている。手掛けているのはパティシエだ。チョコレートのジェラートの場合、牛乳や砂糖などで作ったベースに専門店が使う高級チョコレートを加えてミックス。専用の機械にかけると空気をたくさん含んだ柔らかなジェラートができあがる。作りたては特においしいのだ。
Dr.+Gelato(ドクタージェラート)・唐田博貴さん:
ジェラート自体が生ものなので、作りたてがおいしい。普通のアイスクリームは作ってから時間が経つと輸送の間に溶けたり凍ったりを繰り返しているので、ちょっとずつ氷の大きさが成長してしまい、舌ざわりが完璧なものではなくなる。うちの商品はここで作っているので氷の粒がすごく小さい。だからなめらかでおいしくなる。
ワッフルも手作りだ。バターをふんだんに使い、香りもよくしっかりとした味に仕上がっている。
暑い日が続くと、訪れた客も大人の味わいに心を奪われる。「オシャレな味という感じ。普通のアイスというよりはワンランク上」と自然と笑顔になる。
写真にもオシャレに残せるので、食べても見ても幸せになれる。
二刀流のオーナー
店の名前は「Dr.+Gelato(ドクタージェラート)」だ。
ドクターという店名には理由がある。
唐田さんは現役医師。週に2日程度病院やクリニックで働いている。医師とジェラート店のオーナーという二刀流なのだ。
ジェラート店を始めたのは新型コロナがきっかけだった。感染拡大で生活への制限が続いていた2021年8月に唐田さんは夜だけ営業する店を立ち上げた。おいしいと思うアイスを全国から取り寄せたセレクトショップ形式だったが2023年12月に店を閉め、自家製ジェラートの店を新たに出したのだ。
Dr.+Gelato・唐田博貴さん:
コロナでみんなの気分が沈んでいる時に何かできることがないかと思い、高校時代にアイス屋でアルバイトをしていたのを思い出した。アイス屋をすればみんなを笑顔にできるんじゃないかと思って始めた。今度は自分たちで作りたいとなってしまって、やっぱり自分の理想のアイスとなったら作るしかない。「おいしいものだけ出したい」というところにこだわっている。
アイスが大好きで根っからの理系の唐田さん。これまで食べたアイスは独自にデータ化している。唐田さんによるとアイスの重たさを決めるのは乳固形分、特に乳脂肪分だという。ちなみに唐田さんは特に重たいしっかりした味のアイスが好きということで、この数字が高めの物をチョイスしているそうだ。
好きなことをとことん追求する唐田さん。「二刀流を楽しくやれている」と話す。客も「やりたいことを全力でやっていて、医師とアイス屋を一緒にできるのがすごい」と尊敬のまなざしで見ている。
「アイスは人を笑顔にする力がある。一人ひとり笑顔を与えられるアイスを作っていきたい」と笑顔で話す唐田さん。二刀流オーナーがおいしいを追求したこだわりのジェラートがこの夏、人気を集めそうだ。
(テレビ長崎)
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