夏山遭難が増加していることを受けて、長野県は9日、北アルプスで登山者に熱中症予防の経口補水液を配りながら、注意を呼びかけました。

呼びかけ:
「暑いので脱水予防で『OS-1』を配らせていただいてます。(のどを)潤してから出発していただけると」

白馬村の八方尾根で行われた啓発活動。県山岳遭難防止対策協会のメンバーなどが登山者に経口補水液を手渡しながら、安全登山を呼びかけました。

県山岳遭難防止対策協会のメンバー:
「かっぱ、持っていますか?」

登山者の中には半袖・短パン姿の軽装の外国人グループも。唐松岳山頂へ行くということで、遭対協のメンバーはかっぱなどの雨具は持ってるかなどを口頭で確認していました。

県警によりますと7月、県内の山で遭難した人は2023年より17人多い71人。死者は11人で、2023年(6人)のほぼ倍です。年齢別では60代以上が50人と7割を占めています。
疲労で動けなくなったり、集中力を欠いて転倒・滑落したりするケースが多く、熱中症の症状を訴え救助された人もいます。

呼びかけに参加した長野市出身の国際山岳医で、県の山岳遭難対策特別アドバイザーの大城和恵さんは、この時期は脱水症や熱中症を防ぐため、あらかじめ水分をとることが大事だと訴えています。

県山岳遭難対策特別アドバイザー(国際山岳医)・大城和恵さん:
「登る前にきちんと水分をとって体を全身潤してから登山を始めていただきたい」

登山者(群馬県から):
「事前の計画、無理しないこと、水分補給、膝が痛くなるのでサポーターしたり準備して来ている」

登山者(神奈川から):
「唐松小屋まで、一泊して帰ります。無理しないってことですね、休みながら」

3連休やお盆休みで登山者が増えることが予想され、県は体力や技量に見合った登山や健康管理を呼びかけています。

県山岳高原観光課・八代陽子さん:
「特に高齢の方の遭難が増えていて、昔、登ったからではなくて今、自分の体力と見極めていただいて登れる山かどうか考えて登っていただければ」

同様の呼びかけは、10日は八ヶ岳で、11日は上高地でも行われます。

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