お盆や年末年始などには旅行や帰省で出かけ、長期間、自宅を空ける機会も増える。そこで、自宅を留守にする際にやっておくべきことを防犯のプロに聞くと、戸締まりはもちろん、SNSへの投稿タイミングなどが挙がった。

侵入に5分以上かかるとあきらめる

2024年のお盆休みは最大9連休。この長い休みを利用して、帰省や旅行に出かけ、自宅を空けるという人も少なくないだろう。

長期間、家を留守にする場合に知っておきたい住まいの防犯対策を、「防犯のプロ」でセキュリティー技術の研究・開発などに取り組んでいる、大手警備会社のセコムIS研究所・濱田宏彰研究員に聞いた。

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濱田研究員によると、防犯のカギは「走るカレー」!
気を付けるべき6つのポイントの頭文字を取り、濱田研究員がわかりやすくまとめたフレーズだ。

「走るカレー」の防犯対策は、それぞれ以下の通り。

「は」は「配達物」。新聞などを止めておく。
「し」は「照明」。夜間に点灯するようタイマーで設定し、在宅を装う。

「る」は「留守番電話」。応答は「在宅中」または「スマホ転送」に設定。
「か」は「鍵」。戸締まりをきちんと。

「れ」は「連絡」。留守にすることを親しい近所の人や近くの親族に伝えておく。
「え」は「SNS」。投稿は旅先ではなく、帰宅してから。
このポイントの頭文字を取って「走るカレー」だ。

ポイントの多くは家を空けていることをわからせないための対策だが、中でも重要なのが「か」。
きちんと鍵をかけることだという。

濱田研究員によると、「泥棒の手口として、鍵がかかっていないところ、無施錠箇所から侵入するものがかなりの割合を占めている。鍵かけをやることだけでも、泥棒に狙われない対策になる」そうだ。

実際に、泥棒のほとんどが侵入に5分以上かかる場合、犯行をあきらめるとされている。

侵入に時間がかかるよう、1つのドアに2つの鍵、窓には補助錠をつけておくと安心だ。

日ごろから候補に挙がらないように

また、「走るカレー」のほかにも簡単にできる防犯対策として、家の外、周りをきれいにするよう、濱田研究員はアドバイスした。
家の周りが荒れているというだけでも、犯罪者に目を付けられやすくなるという。

濱田研究員は「犯罪者というのは手当たり次第に家を狙っているわけではなく、『ここは(侵入)できそうだな』というところを狙ってくる。その候補に挙がらないようにしましょう」と話し、日ごろから防犯を意識するよう呼びかけた。

掃除や片づけをしてから出かけるのも、防犯対策として有効かもしれない。

(TSKさんいん中央テレビ)

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