これまでは不漁が続いていたサンマが、2024年は豊漁となっています。その理由について、水産研究・教育機構に聞きました。
サンマは季節によって南北に回遊する魚です。日本の漁船が捕獲するサンマの一般的なルートは、黒潮周辺の海で生まれて成長とともに北上していき、北の冷たい親潮の中で栄養をたっぷりとって脂肪を蓄えていきます。
そして、親潮の動きに沿って千島列島の沖合を南西方向に移動していきます。8月中旬は北海道のあたりで、そこからは、東北から千葉の東側を通ってまた南の海に戻っていきます。
東海地方では、三重県でもサンマは捕獲されていましたが、水温の高まりと、移動に伴って脂肪が落ちてしまっています。そんなサンマを生かして作られる郷土料理が、伝統の「さんま寿司」です。あっさりしていてお酢の風味にもよく合います。しかし、三重県尾鷲市では、ここ数年はサンマがとれなくなっているということです。
北海道で2024年に豊漁となった理由について、水産研究・教育機構に聞きました。
2023年の後半から、太平洋西側の日本近海で、0歳のサンマが結構多く確認されていて、このサンマが大きくなり、今回豊漁となった漁場に現れたのではないかということです。
豊漁は10月までは続くと見込まれますが、東の海=沖からくるサンマは体が小さく、量も少ないといわれているので、11月以降は好調を維持できない可能性もあります。
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