熊本県は上益城郡益城町にある東海大学の阿蘇くまもと臨空キャンパスで使われている井戸水から、国の目標値を超える有機フッ素化合物が検出されたと発表した。熊本県は「これによる健康への影響は小さいと考えられる」としているものの、学生などに井戸水を飲むのは控えてほしいと呼び掛けている。

井戸水から目標値超える有機フッ素化合物

東海大学・阿蘇くまもと臨空キャンパス内にある井戸水から検出されたのは、有害性が指摘されている有機フッ素化合物の『PFOS』と『PFOA』。

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7月に行った水質検査で、国が設ける暫定目標値の1.6倍に当たる、1リットル当たり82ナノグラムが検出されたことが8月21日に分かり、東海大学が熊本県に報告し、23日に公表された。

『PFOS』と『PFOA』はフライパンや半導体製造、消火剤などに使われているが、分解されにくく、高い蓄積性があることから、現在は使用や製造が規制されている。

熊本県や東海大学によると、対象の井戸水はキャンパス内の食堂や食品加工場を除く、農場や教室などで使用し、これまでのところ健康被害の報告や相談はないということだ。

熊本県「健康への影響は小さいと」

熊本県は「健康への影響は小さいと考えられる」としているが、対象の井戸水を飲むのは控えてほしいと学生に呼び掛けている。

また、これまでの調査で、対象の井戸から半径500メートルの範囲内の民家や事業所で井戸水を使っているところは確認されていないが、今後も範囲を広げて原因究明を含めた調査を行うとしている。

(テレビ熊本)

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