福島県南相馬市で、恐竜の時代に生きた新種化石を発見…世界でもほとんど例がないという、そのすごさに迫る。

<世界的に第一級!?>
南相馬市教育委員会から届いた資料。そこには「世界的に第一級の標本」と書かれていた…それが新種の化石「キムリエラ・デンシフォリア」
約1億6000万年前・ジュラ紀後期の化石で、いま日本で広く繁殖するマツと同じ裸子植物として、ジュラ紀を含む中生代に最も繁栄した植物だという。
新種の化石が見つかったのは、常磐自動車道の南相馬インターからほど近い福島県南相馬市原町区。

<研究者も興奮する大発見>
そもそも「ジュラ紀」とは、ブラキオサウルスといった大型恐竜の進化をはじめ、海ではアンモナイトが繁栄。キムリエラ・デンシフォリアはその時代と共存していた。
この化石のすごさについて、相馬地域の化石を研究する専門家・竹谷陽二郎さんは「普通、化石で出てくるときは、葉っぱだけとかバラバラに出てくることが多い。今回は、葉っぱと雄花・雌花・球果・茎そういったものが一緒になって出てきているので、当時どういう姿で生きていたかがよくわかる。ひょっとしたら草食恐竜の好物だったかもしれないという話もある」と話す。発見時の興奮度を聞いてみると…「あんまり喋らないもので、心の中でおぉッという感じ」と普段クールな研究者も興奮したようだ。

<南相馬市で相次ぐ新発見>
南相馬市では、化石として指定した文化財はこれまでに1件。4月22日に新種の化石が新たに指定されることが決まり、2例目の貴重な文化財となった。
最近は、日本初の種類となるオウムガイの化石など、新発見が相次ぐ南相馬市。新たな観光資源となるのか?
南相馬市博物館では、4月23日から6月2日まで「キムリエラ・デンシフォリア」を特別公開する。

福島県では、川俣町の前田遺跡で縄文時代の様々な痕跡が。そして福島市の西久保遺跡では歴史解釈に関わる新たな木簡など、新発見が相次いでいる。
ゴールデンウィーク、歴史探訪も良いかもしれない。

画像:PIXTA

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。